らをた広島

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シンリジィ/ブラックローズ





先日他界した稀代のギタリスト、ゲイリームーアの在籍したバンドと言った方が名が通るのかも知れない。
確かアイルランドのバンドだと思う。
フィルリノットのあまりに個性的なビジュアルインパクトがありすぎてどうしてもある意味損をしていると思うがシンリジィの真髄は緻密に計算されつくしたメロディアス、メランコリックなツインリードギターだ。
特にこのアルバムはゲイリームーア在籍時の代表作でもあるが「アリバイ」「ブラックローズ」での二台のギターオーケストレーションは燦然とロック史に残る名演とも言え、かつてギター少年だった自分は深夜放送されていたベストヒットUSAを目を皿のようにしてみていたものだ。
アリバイは流麗なメロディーラインが印象的だがギターソロパートの独特な疾走感はやはり天才ゲイリームーアの才能が凝縮されている。
途中のギターパートのかけ合いもさることながらエンディングのフィードバックまでキレイにヴィヴラートかけてハモっているのはスゴい。
もう一方のブラックローズはなんというかシンリジィしかできないバグパイプ演奏で有名なアイルランド民謡をそのままギターアンサンブルにアレンジしてしかも最後はアドリブパート追加でいわゆる独自のケルトロックとでも言うのか不思議な曲に仕上げてしまったセンスには脱帽する。
ギブソン(ディマジオかも知れないが)のハンバッキングピックアップ搭載のパワフルなツインギターアンサンブル。
これにフィルリノットのうねるようなベースと特徴的なヴォーカルが絡んでドライヴ感に溢れたサウンドを展開するシンリジィ。
そのゲイリームーアもフィルリノットも亡くなってしまいシンリジィの再起は有り得ない。
アイルランドケルトハードロックバンドと言うオリジナリティに満ちたシンリジィの最高傑作ブラックローズはこれからも名盤たり続けるだろう。