らをた広島

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鉄の王 キム・スロ



パチスロの物語ではない。
韓国の新しい史劇。
DVDが立て続けにリリースされている。
朝鮮半島の歴史上の国々と言えば一番有名なのはやはりチュモンのあの大国高句麗(コグリョ)だがほかに百済(ペクチェ)や新羅(シルラ)がありそれぞれに既に近年大河ドラマが制作されている。
そんな中にあってひときわ異彩を放っていた小国の伽耶(かや、またはくや)。
他のドラマでは度々登場し製鉄技術に長けていたと描かれていることが多い。
当時は製鉄屋は武器屋だ。
今で言う軍需工場か。
時の権利者は軍部を掌握していなければならないが自前の製鉄所をもつことが権力への近道なのだろう。
それに朝鮮半島の最南端に位置していたので日本や中国と交易があったのは明らかで中国の槍や日本刀の製錬技術に影響を与えていたと言われている。
この伽耶(かや)は新羅に吸収されることになるがこれが後にそもそも武器開発で遅れをとっていたハズの新羅朝鮮半島の3国統一を果たす大きな原動力になったのは間違いないだろう。
しかしそんな伽耶(かや)の事を詳しく記した文献は残っているハズもなく伽耶(かや)という国名も後の世につけられたものだ。
よってこのドラマも韓国史劇のご多分に漏れず歴史ファンタジーとして捉えるのが正しい。
「主役が髭を生やすまで辛抱」はこの手の韓国史劇を観るコツだ。
主人公のバックグラウンドを説明するのに数回放送分を費している。
最初の数回はひたすら我慢我慢だ。
子役から主役へと役者が交代したあたりから俄然面白くなる。
通常1話70分で50話超、200話もある太祖王建などのように歴史物はいつもどえらい長編なのだがこのキム・スロはどういう訳か32話と比較的短編だ。
キム・スロは韓国最大の本貫・金姓の始祖と言われている伝説の王だ。
ヒロインはインド人の設定だが誰がどっからみても親父を含めて韓国人なのはご愛嬌か(笑)
今までの歴史物によくあるなんだかんだ言っても武力侵略でのし上がって行った英雄とは一線を画し周囲の人間の気持ちを掌握しその人望により推される形で多民族がバラバラに暮らしていた国家を一つにまとめる王だったと言う描き方が斬新だ。
統一地方選挙も近いが仕切りたがりのなれの果て政治家ばかりが肝心なときその無能さをさらけ出しているどこかの国もリーダーとはどうあるべきかこれ見て少しは考えにゃいかんだろう。