らをた広島

食べ歩きブログ

V[ビジター]



アメリカのテレビドラマ。
80年代にヒットしたテレビシリーズのリメイクのようだ。
確か自分が大学の頃にレンタルVHSで観たことがあると思うのだがまるで記憶がない(笑)
ストーリーは今となっては古典的って言うか古めかしいモノで
エイリアンによる友好的な侵略だ。
登場人物はどこかのテレビドラマで見たような役者さんばかりであちらのテレビ局の力の入れようを察することができる。
第一話はそりゃ凄まじいまでの気合いのいれようで大金が投入されていることは間違いない。
だがしかしやはり昔のSFの焼き直しだからか現代に於いては無理が通れば道理が引っ込む的なあまりに非現実が目に余りだんだん興醒めしてくる。
一行に進展しないストーリーにもイライラが募る。
エグいエイリアン本来の姿を気前よくどどーんと見せればよかろうにもったいぶっているのかほとんど見えず敵の怖さより狡猾さだけが強調されていく。
なんといえば良いのか大山鳴動して鼠一匹てな感じかな(笑)
とにかく終始謎が謎を呼んでいくのだが盛り上がりに欠けてスカッと溜飲が下がらないのだ。
だから娯楽で観ているのにストレスを感じてばかりで苦痛になってくる。
これだけの素材と人材とコストをかけてどうやら完全にコケた作品のようだ。
NHKの今年の大河ドラマ平清盛も似たような末路を辿っているようだがこのVと共通しているのは時代を揺るがすような壮大な物語なのに画面を通して見えてくるのはなんか小手先だけの情けなくショボいスケール感だ。
CGは精巧になっておりもはやテレビドラマとは信じらんないレベルで画面の美しさは少し前の映画くらいだ。
にも関わらず結果的に失敗作の烙印を押されたのはやはりかつてのヒット作品である素材、恵まれた役者をうまく引き出せなかった残念な事情があるのだろう。