らーめん屋たちばな(岩国市由宇町)うちのまかない料理しょう油ラーメン
岩国市から更に西へ行った場所に由宇町ってのがある。
漁師町なのかはよく知らないが海沿いの田舎町だ。
そんな閑散とした由宇町のなかの民家がある場所にらーめん屋たちばながある。
しかしめちゃめちゃわかりにくい立地。
偶然通りすがりで入るなんてまずありえない。
当たり前のようにド田舎なのに駐車場はなし。
この民家に毛が生えたようにしか見えない店構え。
これはかなりのディープさだ。
更に土日のみの営業。
平日はこの近くにあるカープの二軍用球場とかで移動販売をされているらしい。
店内に入るとホントに民家に毛が生えた造りだということを思い知らされる。
ガレージをしかも素人が改築したってのがひしひしと伝わってくる。
学校とか公民館とかによくある長机を並べただけのカウンターとテーブル。
それに丸イスというしょぼい・・・いや徹底的にムダを廃した簡素な店内。
若い大将とお母さん?らしき店員さんの2人体制。
この店舗(ガレージ)から入った自宅の台所で調理されて運ばれてくるようだ。
無造作に店内に積み上げられた麺の箱。
ちょっと読めないがどこの製麺所なんだろう?
カレンダーを見るとあの山綱製麺の麺のようだ。
なるほどのぅ~
岩国のディープな場所からディープな場所に麺が運ばれているのね(笑)
テーブルに置いてあるメニュー。
当然初訪麺だからノーマルのラーメンを食べるのがラヲタの掟なのだがこのどどーーんと大きく書かれた土日限定数10人までと書かれた「うちのなかない料理しょう油ラーメン」がとっても気になる。
土日限定数10人って土日しかお店やってないんとちゃうん?って野暮なツッコミはしないでこいつを注文。
まってる間にお店の白板に書かれたのを読んでみる。
「創業昭和26年(大竹にて創業)
当店3代目(初代、二代目と全く同じ味ではありません。仕入れ先が全く違うからです)
・豚骨・鶏がらでダシを取っていません。
・「豚系」の「白ダシ」で作っています。(東京から仕入れ)
コラーゲンいっぱい
・化学調味料、塩の投入はしていません。
・体に優しいマイナスイオン水でダシを取っています。
水は全てマイナスイオン水でっせ。
グラスのお水もマイナスイオン水でっせ。」
なぜか後半関西弁が入っているがそういうコトらしい。
無化調、塩なしってのが興味を惹かれる。
キタヨ。
うちのまかない料理しょう油ラーメン550円。
表面は脂でぎっちり覆われていて湯気がでないくらいだ。
これはなかなかコッテリ系醤油ラーメンのビジュアルをしてる。
麺を持ち上げるとグアっと湯気が立ち上りかなり熱い口当たりをさせる。
ここまで脂があるとクドイんじゃないかと心配したが全くの杞憂に終わった。
どちらかというとライトな感じではあるが広島のトンコツ醤油とも違う独特な風味。
予想通りザクザクした歯触りの山綱の麺との相性は抜群で相当なレベルだと感じさせる。
それにひきかえチャーシューは「取りあえず入ってますよ」系であり薄ぅ~~いタイプ。
まあこれはこれで値段を加味すれば全く問題ない。
一方こちらは通常のラーメン550円。
とんこつでダシをとっていないって書いてあったがこれは紛れもなく良質なトンコツラーメンの甘い香り。
しかもあっというまにカゼイン膜ができるほどの濃厚さ。
トンコツじゃないって謳ってあったがこれでトンコツじゃないって言うんならなんなん??
豚の白湯スープとでもいうのかな。
こちらはしょう油ラーメンほど脂は浮いていないがそれでもこっくり味わい深いかなり上質なスープ。
(ー'`ー;) ウーンこれでホンマに塩が未添加なんてにわかには信じられん。
ありきたりの表現でアレだがコクとキレがあって旨いわ。
こんなド田舎のしかも奥まった決して商売できそうにない立地と店構えながらどこから湧いてくるのか(自分もそうだが)お客がひっきりなしだ。
素直にこれは凄いことだと脱帽するしかない。
こんな場所に凄まじいポテンシャル溢れるお店があったりするからラヲタはやめられない。
思わず自分的にかなり上位にランクインさせてしまったラーメン屋たちばなだった。