
中華そば陽気。
広島で一番有名なラーメン屋といっても過言じゃない。

場所は繁華街やオフィス街、はたまた駅のあるところから遙か離れた江波。
当然ながら交通の便は悪くクルマ以外で来る手段あるのかな?
ぱっと見はそんな有名店に見えない。
しかも陽気は夜専の店。
16:30~24:00、毎月1・12・13・26日定休というやや変則な営業。
場所と営業時間で敷居は高いが日曜日やってくれているのはありがたい。


陽気の暖簾をくぐると外から見るのとは違って中は大勢の客で溢れている。
カウンターばかりの狭い店内ながら4人のスタッフが忙しそうに働いておられる。
メニューは中華そばとおにぎりだけ。
大盛りも替え玉もない。

これがその陽気の中華そば。
典型的な広島ラーメンのビジュアルっていうか「広島ラーメン=陽気の中華そば」って公式がなりたつんじゃないかな。
だからここのラーメンが広島ラーメンの基準になるのだろう。

原田製麺の中華麺。
これもここが使っているからみんな好んで原田製麺をつかうんだろうな~。
そのもちもちした独特な歯触りはいかにも原田製麺。

チャーシューはなんていうかまあ普通だ。
可もなく不可もなしってなんだかオマケにはいってますって感じは否めない。


もやしとネギもやや普通でかなり以前に食べた時のネギの辛さがまるでなくなってるのはやや残念だ。
スープはこれぞトンコツ醤油の典型でいかにもコクがあって濃厚、これが好きでこれぞベストラーメンだって言うヒトが多いのも頷ける。

だけど自分のように呉で幼少期を過ごしたネイティヴ広島人じゃない人間は郷愁もオリジナリティを感じないのも事実だ。
いわゆる個性に乏しいフツーの味の薄いラーメンって思ってしまう。
もっと本音を言うと昨今の業務用スープでも此の程度の味なら軽く絞り出しているものがいくつかあるのを知っている。

実はここには7年ぶりくらいに来たのだが以前と変わらぬ旨さって言うよりまたこの先当分来なくてええなーって思いを固くした。
新規にオープンしたあちこちにあるラーメン店は軒並みこれくらいの味は持ってるし言い方は悪いけどわざわざこんな遠くに来なくても近所に掃いて捨てるくらい面白いラーメン屋があるのが現実だ。
老舗としてまたパイオニアとして素晴らしいのは認めるが自分的には残念ながら今回も何の発見もない古臭い味の店としてしか映らなかった。