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ブレイキング・バッド ファイナルシーズン

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遂に日本初放送となったブレイキング・バッドのファイナルシーズン。
今回フルシーズンがDVDとブルーレイ発売されて遂に待望の日本語吹き替え版も発売されたようだ。
一応気遣いしているがネタバレあり。
宿敵ガスを亡き者にしたウォルターは暴走し始める。
果てしない悪に転落していく男の全く読めない結末が描かれる。
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シーズン1・7話、シーズン2から4・13話、ファイナルシーズン前後半8話づつの16話。
しかもファイナルシーズン最後の2話は時間延長している。
このドラマが優れていたのは全62話にしては登場人物が少ないからだろう。
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よくこの手のドラマがヘタに当たると引っ張るだけ引っ張らなきゃならないから謎が謎を呼ぶストーリーが必要になるためどうしても更なる個性的な人物を絡めなくてはならなくなる。
最初はそれで良いのだがだんだん終結に向かっていくときに辻褄があわなくなりだんだんストーリーに無理が生じ一気につまらなくなってしまう例をいくつもみてきた。
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その点登場人物をいたずらに増やすことなく絞り込んで展開させていくには相当に脚本を練りこまなければならないから大変だっただろう。
それとこれは個人的なことだが主人公のクルマも面白いと思った。
ドラマに於いては登場人物のクルマがそのキャラクターをよりわかりやすくするのによく使われる。
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有名なのは刑事コロンボプジョー403カブリオで実にコロンボというキャラを引き立たせていたし、ザ・メンタリストのパトリック・ジェーンの愛車シトロエンDSはやはり心に傷を負った頭の切れる変わり者という主人公をよく表していると言える。
このブレイキング・バッドの主人公ウォルターが乗っているのはゼネラルモーターズ社(GM)が2001年に発表したポンティアック・アズテック
英デイリー・テレグラフ紙が読者を対象に行ったアンケートで、"史上もっとも醜い車100選"の堂々1位に選ばれたものだ。
アズテックはそのデザインが酷評を呼び市場での販売は惨敗、当時のGMデザイン担当責任者だったウェイン・チェリー氏を辞職に追い込んだとさえ言われている。
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そんな不人気車を愛車にすることで主人公の「冴えなさ」をこの上なく演出できていると思う。
ただ後半になると彼のクルマはアメリカではいわゆるマッシブカーと呼ばれる高級セダンのクライスラー300 SRT8のブラックに変わる。
この辺りもウォルターがいかにモンスターになっていくかが伺い知れるだろう。
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あと特筆すべきはドラマで使われる音楽のセンスでこれが非常に変わっている。
一般的なドラマに比べて劇中でのBGMの使用量はかなり控えめで無音のシーンを多用される代わりにアクションシーンにBGMだけで効果音なしといった極端な演出がドラマ全体のアクセントになっており実にこれは効果的だと思った。
それにどの回もオープニングシーンが一風変わっていて凝っておりこういう小技も素晴らしい。
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だけどこのドラマをこれだけの稀に見る名作にせしめていたのはやはり脚本であることは疑いようがない。
まだまだ続編が作れそうだが案の定クセ者弁護士ソウル・グッドマンを主人公に据えてのスピンオフが決定したようだ。
自分は一旦字幕スーパーでラストまで全部鑑賞して今は吹き替え版でもう一度シーズン1から観直しているがさすが日本の声優さんのレベルは高く慣れてくればそれほどの違和感はない。
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とにかくココ最近では一番のオススメドラマと断言できるのだがこれにハマって全て見終わると抜け殻のようになってしまうことと、特に日本のショボいドラマなぞは見るに耐えなくなるのが早くなってしまう。
これが現在の自分の悩みになっている(笑)