2010~14年にかけてOVAと劇場上映で展開され、16年にはテレビシリーズとして放送もされた「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の続編となる劇場版アニメ。
「ガンダムUC」のストーリーを担当した小説家の福井晴敏が脚本を手がけ、「ガンダムUC」から1年後となる宇宙世紀0097年を舞台に、ユニコーンガンダム3号機フェネクスをめぐる物語が描かれる。
ニュータイプの存在と権利に言及した「宇宙世紀憲章」の存在が明らかにされた「ラプラス事変」から1年。争乱の中心にあった「ユニコーンガンダム」と呼ばれたフルサイコフレーム仕様の2機のモビルスーツは最後の戦闘で人知を超えた力を発揮し、それゆえに危険視され、封印された。
しかし、2年前に消息を絶っていたユニコーンガンダム3号機が再び地球圏に姿を現し、同機をめぐる争奪戦が勃発。
この戦いに、新たなモビルスーツ「ナラティブガンダム」が投入される。
逆襲のシャアにしろF91にしろガンダム映画には面白いのがある。
リアルロボットの元祖たるガンダムシリーズだがユニコーンガンダムはモビルスーツが独自の意思を持ち寧ろエヴァンゲリオンのような人の乗る巨人のような存在になりつつある。
今回のガンダムNTは時代的にZガンダムのスピンオフのような描かれ方をしているが、逆襲のシャア以来登場したサイコフレームとの連動にはちょっと矛盾を感じる。
そもそもロボットにリアリティを持ち込んだガンダムはニュータイプという人類の進化がテーマだったはずがサイコフレームで不思議な力というリアリティのない路線に踏み込んだのは煮詰まってしまったのか。
ま、今や現実にはモビルスーツなんて実現するはずもなく無人兵器が主流になりつつあり、映画ターミネーターの方がリアリティがある。
個人的にはもっと「ニュータイプ」の部分を掘り下げて欲しかったがいつの間にやらサイコフレームが勝手にガンダムを動かすというぶっ飛んだ設定にファーストガンダム信仰のおっさんには少々キツいもんがある。
確かに戦闘シーンはキレイで目を奪われるがもはやリアルロボットではなくやはりナゾの巨人同士の戦いといったエヴァンゲリオンの世界観にドンドン近づいていってしまってるようでイマイチつまらない。
ここは原点に帰ってファーストガンダムのリメイクに期待するしかなさそうだ。