夜専だった以前の店舗には行ったことがあるがランチ営業をするようになった移転後は初めてだ。
以前とは比較にならないくらいに広い店内にゆったりと落ち着いたスペースはラーメン屋というより少し高い中華料理屋と言った雰囲気が漂っている。
メニューは基本的に汁なしタンタン麺の白(ゴマベース)、赤(醤油ベース)、黒(ゴマとイカスミ)それに広島風激辛つけ麺といったラインナップ。
これに一品料理がかなり充実しておりどちらかといえば中華居酒屋のような使い方も視野に入れているようだ。
場所柄女性客もターゲットにしている(実際この日も女性の一人客がカウンターにいた)ようだが各テーブルには灰皿が置いてあるのには違和感を覚えた。
卓上調味料は汁なしタンタン麺のお店にしてはかなり控えめだ。
汁なしタンタン麺 黒太麺4辛温680円。
これまで汁なし担々麺は何杯も食べてみたがさすがにイカスミは初めてだ。
混ぜると当然こうなるわな。
なにからなにまでブラックアウトしてしまうがこの太麺はタレの強烈さに負けていない強さがあるは好ましい。
まあここからは黒い麺のオンパレードになるがパスタのイメージが強いイカ墨をうまくタンタン麺に生かしているそのアイディアと腕にはマジで感心した。
イカスミの弱点でもある生臭さは皆無で旨味だけを抽出できているがその分、エビの風味がどこかにすっ飛んでしまっているのが残念だ。
この手のクセのある魚介と山椒の相性がイマイチなのか花山椒が相当に控えめになっている。
後半になるとエビの存在感が少しづつ増してきて全体に面白いバランスが取れてくる。
辛さはもっと強くても良いがそうなると山椒はもっと引っ込むから4辛くらいが丁度よいのかもしれない。
最後まで完食したがイカスミの濃厚さにやや食べ飽きてしまったので途中から味変があると嬉しいかな。
それにしてもオリジナリティという意味からこの汁なしタンタン麺 黒は大いに評価しても良いのじゃないかと思ったおどるタンタン麺だった。