板橋雅弘と吉田尚令の絵本「パパのしごとはわるものです」「パパはわるものチャンピオン」を実写映画化。
悪役覆面レスラーとしてリングで戦う男と家族の絆を描く。
主演はプロレスラーの棚橋弘至、父の仕事を友達に言えない息子に寺田心、そんな父子を見守る妻に木村佳乃がふんするほか、仲里依紗、大泉洋、大谷亮平、寺脇康文ら多彩な面々が共演する。
監督は『バルーンリレー』などの藤村享平。
以前は人気レスラーだった大村孝志(棚橋弘至)は、現在は悪役覆面レスラー、ゴキブリマスクとしてリングに上がっていた。
ある日、息子の祥太(寺田心)がゴキブリマスクの正体が孝志であることを知り、ショックを受ける。
祥太は大好きな父が嫌われ者の悪役だとはクラスメートに言えず、パパは人気レスラーだとうそをつく。
ホンモノの人気プロレスラー棚橋弘至主演と聞いたので観た。
絵本が原作のようでどことなく最初からストーリーは読めてしまいそうだが子供向けも考えているのだろうからそこは割り切る事にした。
プロレスは子供の頃観てたのだが以前と違って最近はエンターテイメント化が進んでいてこの映画のような派手な演出がされているのかもしれない。
だけど今の歳になると親の方の気持ちがわかりすぎて心に刺さる。
肝心の主演棚橋弘至の演技力はなかなかでゴッツい体格も相まって確かにこの役に説得力がある。
少し前に棚橋弘至が情熱大陸に出ていて昔とは違う最近のプロレス人気を知った。
そのスーパースターの棚橋弘至が反則しまくり極悪非道のゴキブリマスクと言うグロい名前のヒールマスクレスラー役というのも面白い。
わかりきった展開なのに格闘シーンも迫力あるし脇役の木村佳乃、大泉洋、大谷亮平も良いし子役たちの演技の上手さもあって正直かなり泣ける。
プロレスファンならエキストラで出てる本物のプロレスラーに気づいて楽しめるのだろうが自分にはカープファンで有名な内藤哲也しかわからなかった。
ロッキーを彷彿とさせるベタなストーリーも子供が観る事を考慮してかプロレスがガチなスポーツという体で作られているのが少々気になったが、思わず見入って最後は号泣してしまった。
自分も歳を取ったのか実に爽やかな気持ちにさせて貰ったパパはわるものチャンピオンだった。
