東宝特撮映画陣がゴジラ・シリーズ以外の、特撮怪獣映画の原点回帰を狙って製作した意欲作。
1970年8月1日に夏休み東宝チャンピオンまつりの1本として公開された東宝製作の特撮映画作品。
カミナリイカをベースにしたゲゾラ、カルイシガニがルーツのガニメ、マタマタガメをデフォルメしたカメーバの三大怪獣のユニークなフォルムが印象的。
木星探査用ロケットが、事故により南洋のセルジオ島附近に墜落した。
開発会社の調査隊がその島へ向かったとき、島にはゲゾラという名の怪獣が出現していた。
それは、探査ロケットと共に地球へやって来た異星生物が、地球上の生物に憑依した怪獣だった。
人類の攻撃も、異星生物のとどめをさすには至らないかに思えたが……。
今から50年も前の特撮映画。
この時代ならカラーになって間がないんじゃなかろうか。
勿論特撮は現代のレベルとは比較にならんがそれでもかなり頑張っていてそれなりに楽しめる。
ただ映画としてのリアリティと言うかツッコミ所満載でやっぱり子供向けの映画として作られたのだろう。
イカの化け物ゲゾラは着ぐるみのように見えるが中に入っているヒトの足がハッキリわからないように映しているのは立派だ。
とにかく気色悪いナリをしているゲゾラだが脚で人間を捕まえるくらいしか武器がないからという訳でもないだろうが不思議に出演は前半だけに留まるのでこの手のワルモノにしては少々地味な印象を受ける(笑)
当然ながら主役は怪獣たちなのだが次の怪獣ガニメも大して活躍せずにあっさり人間にやられてしまう。
カメーバも大して強くないが終盤は何故かイルカとコウモリに弱い宇宙人が黒幕だったというチープなオチが待っている。
しかし昔の映画はエンドロールってのがなかったようでイキナリ終わるのはなかなかインパクトある(笑)
自分も子供の頃こう言う映画を必死で観ていたんだろうが当時夢中だったんだろうなあ。
バカバカしくも懐かしいゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣だった。