ボードレールに心酔する少年、春日高男。抗いきれぬ衝動のままに、密かに想いを寄せる佐伯奈々子の体操着に手を掛けたその時から、彼の運命は大きく揺れ動くことになる。
その行為の一部始終を目撃した、仲村佐和の手によって…。
押見修造のコミックをTVアニメ化!!
全編モデルの動きをカメラで撮影し、それをトレースしてアニメーションにするロトスコープという手法て製作されている。
日本のテレビアニメでは全編ロトスコープは史上初作品と言うことで非常に注目された。
「絶望」をテーマに、思春期特有の精神的彷徨と自我の行方を描いただけあってさすがに内容は暗くて重い。
不思議な雰囲気を持ったアニメであのエヴァンゲリオンの最後の方のシンジくんみたいになって壊れていく主人公。
見方によっては単なるドMモテ男くんの三角関係のもつれのようにも思えるが13話まで一気に観せるだけの力ある内容がある。
昔よく聴いたプログレッシブロックのピンク・フロイドの曲がよく似合いそうだと思いながら観ていたがマニアックな内容だなと感心するくらいだ。
やなり気になるのはロトスコープによる映像であるが最初からそれほど違和感を覚えることなくその世界に入っていけた。
この手の暗い作品には相性が良いのかも知れない。
実写映画もあるみたいだから観てみようと思ったのだった。