最初は広島市南区の霞で次に尾道の違う店舗で営業されていた有木屋が再び尾道で復活されたと聞いてやってきた。
休日のお昼前とあってさぞかし並んでいることだろうと腹をくくってやってきたが待ち客が2人だけ。
コロナの影響はこういう地方観光地ではことさら深刻なようだ。
店内に入るとカウンターにはパーティションがあって4人しか座れないようになっている。
メニューは海味そば(塩ラーメン)一本でこれに大盛り、煮玉子、平日限定でライスインする「お茶漬け」セットがあるようだ。
実に9年ぶりの有木屋の海味そば700円。
いかにも有木屋らしい塩ラーメンだがどういう変化があるのかないのか楽しみではある。
ココは自家製麺だったと思うが以前の縮れとは打って変わってやや太めのストレート麺。
塩ラーメンにここまで太い麺はちょっと珍しいがそれにししても凄いコシを発揮しているのに驚く。
シコシコした歯ざわりもツルツルした舌触りもどちらも心地よくさすがは有木屋さんだと納得してしまう。
チャーシューはこれまたびっくりするほど柔らかくホロホロなのが2枚も入っていて優しい味の中にあってその存在感を放っている。
以前は鯛ダシを強く感じたが今回は鯛が際立つことなく魚介全体の風味で海味そばのスープを構成しているようでここに柚子の味が効いていいるのは良いが個人的にはこれがちょっと強すぎるように思う。
トッピングは有木屋さんお得意のカイワレとワカメ、ネギだが塩ラーメンにはやっぱりこういうのが合うのがよくわかる。
麺の量がそれくらいなのかわからないが後半になっても麺だけなくなる気配はなくしっかりスープ・トッピング・麺が同じうようになくなっていくのは見事だ。
最後まで味変の必要性を感じさせることなく着々と丼が空になっていくさまをなんとなく第三者のような俯瞰で見てしまっている自分がいた(笑)
もうなんの躊躇なくスープまで完食。
それに思ったよりも量も多いようでお腹もずっしり、これで700円はハッキリ言って激安だ。
さすがは有木屋さんだと感動すら覚えてお店を後にしたのだった。