コミック連載開始から50年を迎え、幅広い世代に親しまれている「ドラえもん」の長編劇場版第40作。
双子の恐竜と出会ったのび太たちが仲間の恐竜たちを探すため、太古の白亜紀に向かう。
『映画ドラえもん のび太の宝島』の監督の今井一暁と脚本の川村元気が再び組み、バンドMr.Childrenが主題歌を担当する。
恐竜博の化石発掘体験で化石を発見したのび太がドラえもんのひみつ道具「タイムふろしき」を使って化石を元の状態に戻すと、新種の双子の恐竜が生まれる。
のび太はキューとミューと名付けて見守るが、やがて恐竜を育てていくのが困難になる。
彼らを元の時代に返すことにしたのび太は、ドラえもんや友人たちと一緒に6,600万年前の白亜紀へ旅立つ。
ドラえもん映画の最新版。
自分のような「ドラえもんと言えば大山のぶ代さん世代」は今の声優さんにやっと慣れてきて違和感を感じなくなってきた。
白亜紀の恐竜たちはCGで描かれていて動きがリアルで迫力があるのはいいが小さなお子ちゃまはビビって泣いてしまうんじゃないかと心配するほど。
ゲスト声優は木村拓哉と渡辺直美だがこれはすぐにわかるのだが、別にケチを付けるわけじゃないが渡辺直美はともかく、キムタクは声は確かに良いが他のプロ声優との表現力の差は残念ながら歴然でこういうのは作品の質を落としかねないのでやめたほうが良さそうだ。
子供向けとはいえかなりしっかりした脚本でバカにしていたらストーリーにおいていかれる。
盛り上げ方が上手いのかついつい見入ってしまって迂闊にも感動してしまったがな。
この内容だと子供にせがまれて映画館に仕方なく付き添った親のほうが熱中して泣きまくる構図が透けて見えるようだ。
結果的に泣き笑いが程よくバランスされた良作であることは間違いなく毎年とんでもない興行成績を叩き出すドル箱である理由もよくわかる。
反面、こういう定番アニメ映画から次世代のジャパニメーションの担い手が輩出される事を期待してやまない。
そういう意味ではこれからのアニメ界の進歩のためにこの手の定番アニメ映画っていうのは必要なのだろう。