白井カイウ、出水ぽすかのベストセラーコミックを映画化したサスペンス。
自分たちが鬼の食料になると知った子供たちが、決死の脱出に挑む。
『賭ケグルイ』シリーズなどの浜辺美波、『万引き家族』などの城桧吏、ドラマ「神酒クリニックで乾杯を」などの板垣李光人らが出演する。
「グレイス=フィールドハウス」という児童養護施設でママと呼ばれるイザベラのもと、幸せに暮らしていたエマ(浜辺美波)、レイ(城桧吏)、ノーマン(板垣李光人)は、里親に引き取られる年齢になり外の世界で生活することを望んでいた。
ある日、施設を出るコニーに忘れ物を渡そうと近づいてはならない門に向かったエマとノーマンは、コニーが鬼に献上する食料として出荷されるのを目撃する。
ここは鬼のための食用児を育てる施設だった。
アニメシリーズは観ているから楽しみにしていた実写映画。
主役エマを演じる浜辺美波があまりに年相応じゃないのがどうなのか?という先入観があったが意外にもそれはあまり気にならない。
ストーリーはアニメの第一シーズンの所までを一本にまとめてあるのだろうから基本的にわかっている。
心配した鬼(化け物)の描写だがCGでかなり迫力があるように仕上げられていてちょっと安心した。
悪役を演じる北川景子や渡辺直美はアニメのイメージをよく拾っていて違和感はあまりない。
ただ映画の序盤から気になって来るのは子どもたちの演技。
主役の浜辺美波やノーマン役の子はアニメの雰囲気をかなり感じさせてくれるし、小さな子どもも頑張っているのだが肝心な役どころのレイの子が滑舌も悪くセリフが聞きにくく演技もリキミが目立ちほぼ学芸会級だ。
物語が進めば進むほどレイ役の演技のアラが際立ってきてここまでで極端であれば現場の関係者もわかっていと思うがまあ何かしら大人の事情があると思われる。
残念ながらコレがこの作品の足を大きく引っ張ってしまい後半からコレばかり気になってしまって内容が入ってこなくなった。
この子役の子の為にも何より作品の質を保つために監督に大問題を進言するヒトがいない事が従来のテレビ局主導の古い映画ビジネスモデルの限界をよく表している。
このコロナ渦に大ヒットした鬼滅の刃みたいにオールドメディア主導ではない映画の台頭をもう止めることはできないだろう。
まあこんなふうに色んなことを考えさせらせた約束のネバーランドではあった。