『運び屋』などのクリント・イーストウッドが監督と主演などを務め、N・リチャード・ナッシュの小説を原作に描くヒューマンドラマ。
落ちぶれた主人公が、少年と二人でメキシコを横断しながら心を通わせていく。原作者のナッシュと『グラン・トリノ』などのニック・シェンクが脚本を担当し、『ミリオンダラー・ベイビー』などのアルバート・S・ラディらが製作を手掛ける。
エドゥアルド・ミネットやナタリア・トラヴェンをはじめ、カントリー歌手としても活動するドワイト・ヨーカムらが出演する。
ロデオ界の元スターのマイク・ミロ(クリント・イーストウッド)は、落馬事故をきっかけに家族とも別れ、今は競走馬の種付けの仕事をしながら一人で暮らしている。
ある日、彼は元雇用主にメキシコにいる息子のラフォ(エドゥアルド・ミネット)を誘拐するよう頼まれ、単身メキシコに向かう。マイクは少年ラフォと出会い、二人でテキサスを目指すが、その道のりは困難なものだった。
あのクリント・イーストウッド監督主演作品とあらば何としても観なくてはならん(笑)
しかし91歳でまだ最前線で頑張ってるなんてクリント・イーストウッドはバケモノか??
日本にも大御所と呼ばれる年寄り大監督がいるがその作品はどれもこれも辛気臭い内容で辟易したがクリント・イーストウッド監督はかなり違って作品に緊迫感がある。
タイトルの「クライ・マッチョ」は「鳴け!マッチョ」という意味らしくマッチョは闘鶏の鶏の名前のようだ。
ストーリーは比較的単純でトントン拍子に展開していく。
途中からはロードムービーの様相を呈してくる。
少年が連れてるこの鶏がどう物語に関わって来るのか興味津々で見入ってしまった。
91歳でロデオのシーンはさすがに代役だろうがそれ以外はちゃん馬にも乗っていて、その姿がそもそも91歳に見えず、ずっと若く思える。
何となくこの映画でクリント・イーストウッドが伝えたい事も理解できるしよく出来てる。
だがイーストウッドの格闘シーンやアクションシーンはいくら何でもムリがあるしそこら辺への気遣いは画面から痛いほど伝わってくるのも事実だ。
細かい事のツッコミ所は満載ではあるがロードムービーの王道と言った仕上がりに頭が下がる思いがする。
もはや生ける伝説のクリント・イーストウッドがこの先、どれくらい映画を撮るのかわからないが可能ならばまだまだ第一線で頑張って欲しい。
ラストはハリウッド映画らしい展開でホッとしたが全体としてはなかなかの良作だと思ったクライ・マッチョだった。