らをた広島

食べ歩きブログ

中土(中区)ディナーコース

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ここはヤマダ電機LABI広島の前にある胡子GRITビルの前。

ここまで来ても目的のお店は発見できなかったので電話して教えてもらってこの看板の小さな「NAKADO」という文字をやっと発見。

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このビルの1階は洋菓子屋さんになっているのでちょっとわからなかったが奥のエレベーターで5階に上がればお店にたどり着ける。

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洒落たカウンターとテーブル席になっていて公式サイトでディナーコースを予約しておいたのでテーブルに通された。

ちなみにランチ・ディナーともメニューはおまかせコースのみでランチは税込み9900円、ディナーが16500円と固定だ。

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ラヲタたる自分がフレンチなんて全然知識がないのでどうしたものかと戸惑ったが格式高い店内と比較して挨拶に来られた中土シェフ(名刺を頂いた)の「嫌いや苦手な食べ物はないですか?」というフランクな気遣いで一気に通常運転に戻れた。

最初は宮島ビールと大野アサリのクラムチャウダーを固めたものでこれが不思議なゼリーをチュルっと味わうオードブル。

それとキャビアの乗っかったこれもなんとも言えない一品にもたまげてしまった。

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ここでサバの握り寿司がでてきたのかと思ったら食べてみるとちゃんと洋食になっていてどういうことかチーズとか入っていてこれがサバに合うという衝撃体験。

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サバにどんなワインがあうのか楽しみにしていたらでてきたのはナント日本酒!みむろ杉!!

超フルーティーなその味わいは確かにサバには合うがこれってフレンチの概念がどんどん崩れていくようだ。

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次にでてきたのが野菜サラダ、と言ってもそこらへんのドレッシングかけただけってのと全然違ってもはやアートだ。

ソースっていうのか、味付けみたいなのが何種類もあってそれぞれ違った味わいが楽しめる。

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アスパラ料理には今度は白ワインがでてきた。

フレンチながら繊細なオードブルの連続な様は日本酒もあってどことなく会席料理を食べているかのようだ。

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次にでてきたのが牡蠣でこれにあわせるのはなんと白ワイン。

マンガ美味しんぼで生牡蠣とワインはあわないと言っていたので大丈夫かと思った。

これは生牡蠣ではなく少しボイルしてあるだけらしくなにがどうなっているのかワインと絶妙にあうのはさっぱりわからん(笑)

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次にでてきたのはこのオレンジのはなんだったか忘れてしまったが大きな皿にチョコッと乗っかっているのはタコだ。

そしてこれに合わせるのは仙禽オーガニック ナチュール 2021でまたしても日本酒だ。

もうなにがなんだかわからなくなってきた。

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シカのタンだったと思うがこんなに上品な味だったとは知る由もないわな。

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肉であるこれに合わせるのはナント日本酒の田村

なんとなく魚は白ワイン、肉は赤ワインみたいなのが決まりなのかと漠然と思っていたが今やそういうステレオタイプは通用しないのかもしれない。

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人参だったと思うがこれをムース状にしたものをマッシュルームにかけてあってこれに合わせるのもまた日本酒の鍋島だ。

やっと知っている日本酒がでてきてちょっと安心した(笑)

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ここで自家製パンがでてきてやっと炭水化物のおでましだ。

ここで焦らないで次のお皿のソースと一緒に食べるのに残しておくことにした。

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イカとトリュフのカルボナーラ仕立てみたいなのと今度も白ワインがでてきた。

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お約束通りこの残ったソースにパンをまぶして食べたがこれも絶品でビビってしまった。

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さてさていよいよ魚のメインがやってきたがこれがなんと養殖ナマズと説明されて椅子から転げ落ちそうになった(笑)

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合わせるのは赤ワインなのだがナマズは思い切って食べてみるとこれに負けないくらいの濃厚さで脂の乗った穴子とウナギを混ぜて焼いたようなコッテリしてるのにスッキリしてる面白い味だ。

付け合せのゴボウもよく計算されているようでしっかり口直しになっているようだ。

ここで桜のデザートみたいなのがきて意表を突かれた。

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メインの牛肉だが説明されてもよくわからなかったがほとんどレアなのに食べてみると凄まじい旨味に目眩を感じるほどなのに全然脂っぽくないのはなぜなのかさっぱりわからない。

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ステーキソースとか他にも色々付け合わせはあったがこの自家製の塩?が一番この肉の旨味を引き出しているように感じて後半はこればかりで食べた。

合わせるのはまあこれは定番のちょっと癖のある赤ワインだ。

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ここまでは最新のフレンチという事でビックリはしたが想定外とまでは思わなかったがこの一品には頭をぶん殴られたような気がした。

シェフは何度も「ラーメンではありません」と言われていたがどう考えてもこれはトマトラーメン、しかも極上のトマトラーメンだ。

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こうなると俄然ラヲタ本能爆発で我が意を得たりと張り切ってしまった。

スープは鶏かブイヨンなのかわからないが酸味がよくあっているし麺はなんと自家製麺とかこれがラーメンじゃなかったらなんなのよ!と言いたかった。

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まさかフレンチのお店の〆にトマトラーメンが出るなんて反則だ!と言いたかったがこんなに旨すぎるラーメンに文句を言えるハズもない

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さていよいよラストになってオレンジとナッツのこれまた不思議なシャーベットみたいなのが登場。

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カカオの原型に近いようなものを思い切りぶっかけたムースみたいなのも見たことも食べたこともないわけのわからん攻撃にもうメロメロだ。

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最後はエスプレッソにお菓子まででてきてさすがにもうお腹が一杯になってしまった。

フレンチなのに平気で肉料理に日本酒もちこんだり牡蠣にワインぶつけたり挙句の果てにシカにナマズにトドメはトマトラーメンだ。

もうどうにでもして!という気分になったがシェフの飾らない接客も料理の引き立て役になっているのだろう。

自分はちょうど厨房がヨコから丸見えの席だったのだがフレンチのシェフにしては箸を多用してまるで日本料理の板さんみたいな仕事ぶりがとても印象に残っている。

まあ値段的にけっこう張るのでおいそれと行けるお店ではないが記念日とかに一発奮起しても決して後悔することはないと断言できる中土だった。