妻を亡くした30歳の健一(山田孝之)に、妻の両親が幼い娘・美紀を引き取ろうと提案するが、健一は自分で育てることを決断。
亡き妻との思い出のある家で、育児に励む日々が始まる。
健一はシングルファーザーとしてさまざまな壁にぶつかりながら、子育てに奮闘する。
プロデューサーとしても活動している山田孝之を主演に迎え、重松清の小説を映画化。
妻に先立たれた主人公が、男手一つで娘を育てる10年間の軌跡を描く。
オーディションで選ばれた中野翠咲、白鳥玉季、田中里念が主人公の娘の2歳から12歳までを演じ、國村隼、余貴美子、広末涼子、伊藤沙莉、川栄李奈らが共演。
山田と『荒川アンダー ザ ブリッジ』シリーズなどで組んだ飯塚健がメガホンを取った。
山田孝之主演の子育て映画。
シングルファザーとか現実にたまに居られるがそんなの経験した事がないのでその実態なんて想像すらしていなかった。
作品はBGMもほとんどなくどちらかと言えば淡々とストーリーが進むのだが子役が可愛らしくてウマイのも手伝って画面からと伝わってくるもんがあって心にドスンと来る。
時間軸の異なる5部構成でその都度子役が代わるが最後の2部だけ同じ子役だがこの娘が特に上手くてそこらのアイドル大根役者も裸足で逃げ出すほど。
何度もチラッと画面を通り過ぎるのが中川大志じゃないかと調べてみたらやっぱりそうだったみたいでこれはなかなか手が込んでいる(笑)
ちょっと前の映画だけど今をトキメく伊藤沙莉、川栄李奈が共演しているのはかなり贅沢なキャスティングだと思う。
それに最近は役者としてメキメキ才能を発揮している東京03の角田晃広が出ていて山田孝之、國村隼を相手に堂々と渡り合う重要な役どころを担っている。
亡くなった妻の家族との関係や子供が成長して難しい年齢に差し掛かる頃はとにかく相当タイヘンなのはよくわかる。
タイトルのステップは文字通り段階という事もあるだろうが、ステップファーザーでもあるようで要は本来他人である義理の父という意味。
それが良くわかる内容でこの映画では國村隼がもうひとりの主役みたいな存在なのだろうし実際後半は彼が主役みたいな展開になる。
なんとなく予想していたがその子役に泣かされる展開にこの監督の狙い通りに涙腺崩壊してエライ事になってしまった。
ただわざとらしく露骨なお涙頂戴的な展開ではないのが余計にグッとくるもんがある要因なんだろう。
血の繋がらない親子が成立するのか?と言ったテーマだと思うが実によく描かれていて脚本も手掛けた飯塚健と言う監督さんの力量がよくわかる。
飯塚健監督の次回作も観てみたいと本気で思わせてくれる。
マジで心が洗われたような気がした映画ステップだった。