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トヨタ新型クラウン クロスオーバーG "アドバンスドレザーパッケージ"

トヨタ新型クラウン クロスオーバーG "アドバンスドレザーパッケージ"

ちなみに自分はクラウンと言うクルマは大昔に運転したことがあるが、ソファーみたいなブカブカシートに酔いそうなグニャグニャ足回りなのに加速だけはやたらめったら凄いと言う印象があるだけで、そのブランドに全く思い入れがない。

広島トヨタのご厚意で新型クラウンを2時間ほど一人で自由に乗ることがデキた。

全長4930×全幅1840×全高1540mm、車重1790kgと堂々した体躯ながら流麗なファストバックスタイルのおそらくEセグメントに属する大型車。

この車体はターボ無しの中間グレードで2500ccの直4エンジン(186ps、221Nm)とモーター(フロント119.6+リヤ54.4ps、フロント202+リヤ121Nm)を組み合わせる電気式4WDとなっている。

タイヤサイズは225/45R21と個人的に見たことがないくらいの大径(下のグレードには19インチがある)だがその割には細く不思議なのが装着されている。

4WSが搭載されているらしくちょっとした駐車場に入れる時に思ったより曲がりすぎて困ったくらいでこの大きな図体の割に驚くほど小回りが効くようだ。

実際狭い生活道路も走ってみたがその巨体の割にコンパクトカーの如くクルクル小回りするので驚くほど扱いやすいのは実用的だと感じる。

クラウンというノッチバックセダンをイメージする車名なのにリアガラスが極端に寝ているファストバックなので巨大な5ドアハッチバックなのかと思って確認しようとトランクを開けようにも開け方がわからん(笑)

あれこれやってキーのトランクボタンを長押ししたら電動でやっと開いた。

ちなみに閉めるのも電動だ。

予想と違ってハッチバックではなく通常の3ボックスの独立トランクなのだがこれが下手な話、ヒトが2人寝そべっても運べそうなくらいの広大さでリアに駆動モーターがあるのによくここまでの広さを確保できたもんだと呆れてしまった。

リアシートはこのクルマサイズでFFベースなのだから当たり前かもしれないが非常に広大で足を組んでもまだまだ余裕がある。

リアシートの真ん中は可倒式のレストがあってこれにはカップホルダーが備わるがこれは確かに質感がちょっと安っぽい(笑)

リアシートは倒れないようだがセンターにトランクと通じるトンネルがあってこれでトランクとアクセスできるのは便利だろう。

リアシートから助手席をコントロールできるのはさすがはクラウンだ(笑)

フロントのドアを開けてシートに座って電源を入れるとハンドルが降りてきてシートが前に動くといういわゆる高級車の出迎えにちょっと感激してしまった(笑)

デジタルメーターは視認性がよくわかりやすかったが、このデジタルインナーミラーは焦点が近くちょっと見づらかった。

全自動エアコンや快適装備はいたれりつくせりでさすがはクラウンだ。

この縦型のスマートフォンの無線充電装置は面白い発想だし便利なのでこれからいろんな車種に展開されそうだ。

どうでも良いことだがさすがは新型クラウンだけあって特におっさん世代の注目度が非常に高いようでゆっくり走っているだけでも指差される事が多い。

ディスプレイオーディオとはブルートゥースで接続されるので煩わしいコード類はなくスッキリしている。

中央のディスプレイも大型で表示もキレイで嬉しいし、オーディオのボリュームをどうするのかと思ったらど真ん中に物理ノブがあってこれで調整するのはわかりすい(笑)

実際使ってみて驚いたのはシートクーラーで本当にシートから冷風がでてきてその効果にビビった。

運転モードが「エコ」「ノーマル」「スポーツ」と切り替えられる。

「エコ」は驚くほどかったるく、「スポーツ」は速いがエンジンが色気のない音で唸ってやかましいと言ったようにそれぞれが全然違うので相当面白いがこのクルマの性格に一番あっているのは「ノーマル」だろう。

ブレーキはこの重い巨体をしっかり止めてくれるので安心感があるがハイブリッドの回生みたいなのが入っているのか独特な感触がある。

WLTCモードで22.4km/Lをレギュラーガソリンで叩き出すというのは個人的にはこの巨体だと俄に信じられないくらいの走りの良さがある。

新型クラウンの美点は静かさとそのシートやサスペンションを含めた乗り心地だろう。

そういう意味では昔、所有していたシトロエン・エグザンティアを思い出した。

そういえば新型クラウンのデザインはシトロエンC5Xに良く似ている。

クラウンのサスペンションもハイドロニューマチック同様に苦手な場面があるようで乗り心地が時折ややドタバタするところは散見されるが全体には徹底してフラットで当たりが柔らかくて好ましい。

だからと言って昔のSUVのようにコーナリング時にグラっと大きくロールするかというと、そんなことはなくちゃんと抑制が効いているセッティングがデキている。

これだったらちょっとカッコ悪くはなるがスタンダードグレードの19インチタイヤの方がもっと乗り心地が良んじゃなかろうか。

クラウンにしては内装がチープ過ぎるという酷評もわからないでもないが約600万という値段がもはや現代の基準だと高級車と言えないのだとしたら、全体に妥当な品質だとも言えなくもない。

FFベースになったことで大きく生まれ変わった日本におけるトヨタの大看板・新型クラウンだけど街乗りも長距離も疲れずに運転できそうでサスガのデキだと感心してしまった。