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劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~

ドラマ「西郷(せご)どん」や『エゴイスト』などの鈴木亮平が救命救急医にふんし、主人公率いる救命医療チームの活動を描いたドラマの劇場版。
ビルの爆発事故が発生した神奈川県・横浜の現場で、二つの救命救急チームの意見が衝突する一方、高層階に取り残されている人たちの中に主人公の妻がいることが判明する。

鈴木のほか賀来賢人中条あやみなどのレギュラー陣に加え、SixTONESジェシーや杏などが出演。
監督はドラマ版の演出を担当した松木彩が務める。

横浜のランドマークタワーで爆発事故が発生し、救命救急医の喜多見幸太(鈴木亮平)率いる救命医療チーム「TOKYO MER」が出動。
しかし、危険を顧みずに救助に向かおうとする喜多見に対し、厚生労働大臣が新設した「YOKOHAMA MER」の医師・鴨居友(杏)は安全な場所で待つべきだと反論する。
一方、地上70階に取り残された193名の中には、妊娠中の喜多見の妻・千晶(仲里依紗)がいた。

日曜劇場「TOKYO MER~走る緊急救命室~」の劇場版。

ドラマも全部観たが好評を受けて劇場版が作られ実際ヒットし高い興行成績を叩き出した作品で個人的にも楽しみにしていた。

医療ものではあるが、ほぼほぼ戦隊モノとの評価はあながち外れてはいない(笑)

主要キャストはドラマ版と同じではあるがドラマを観ていないヒトでもわかるようになっているのは親切だと思う。

西郷隆盛からヤクザまで幅広く演じる鈴木亮平ではあるがこの作品が一番ハマり役で彼なしではこのシリーズは成立しないだろう。

冒頭から釘付けになる展開でさすがに人気ドラマだけの事はある。

相変わらず鶴見辰吾厚生大臣徳重聡)の太鼓持ちを憎らしく演じていて政治家や官僚は大体こんなイメージがあって結果的に悪役になっている。

ただ今回の作品では悪役(結果的には違ったが)は女優の杏になっているようだが彼女のこんな役はあまり見た事がない。

それとドラマの特別編から出演しているSixTONESジェシーだが正義感の強いヘタレ新米ドクターを上手く演じていて良いスパイスになっている。

ドラマ版で死んでしまった佐藤栞里だがこの劇場版にも回想だけではあるが出演していて個人的にはちょっと嬉しい(笑)

ストーリーとしてはドラマの延長で別段目新しいものはないが元々災害や事故で大人数の患者が発生するケースがほとんどなので通常運転と言える。

特にこのドラマのファンはこう言うのを望んでいるだろうからむしろ歓迎されるだろう。

途中から実質戦隊モノと言われる所以がかなりわかって笑えるし、ツッコミ所も満載だ。

ただ大規模災害なのはわかるがストーリーが同じような場面の連続で2時間の尺だとどうしても間延び感がある。

終盤、北見先生は手術ではなくヒトを運んでばかりになってしまって医療ドラマから本当に戦隊モノみたいになって主旨がズレてしまったのは残念だ。

劇場版になると話しをやたらめったら大きくしてアドベンチャーみたいになるのは仕方がないとは思うが無理くり危険な災害現場に医者が出張ってあまりに浮世離れした救助作業しまくるのは、このドラマのファンとしてもあまり嬉しくない。

映画がヒットしたので期待が大き過ぎたのは確かだったが個人的には言われているほど面白いとは思わなかったと言うのが正直な感想の劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~だった。