“合気道の父”植芝盛平の武道の奥義を求めて苦闘した若き日の修業を描いたアクション映画。
脚本は「ザ・カラテ3 電光石火」の志村正浩と「新仁義なき戦い 組長の首」の高田宏治、監督は「逆襲!殺人拳」の小沢茂弘、撮影は「ザ・カラテ3 電光石火」の塚越堅二がそれぞれ担当。
幼い頃から修行に打ち込み、起倒流柔術を身につけていた植芝盛平は、北海道の開拓団団長となる。
修行を続けていた盛平だったが、ある日、土木請負事業北海組の用心棒に敗れてしまう。
それ以来、彼は武道を極めようと北辰一刀流の達人のもとで腕を磨き…。
初代仮面ライダーの滝和也でお馴染みの千葉治郎主演作。
千葉治郎は千葉真一の弟だったような…と思い出したらこの作品の相手役が千葉真一だった(笑)
オープニングな仁義なき戦いシリーズそっくりであの頃の日本の高度成長期のギラギラした雰囲気が映像から伝わってくる。
合気道と言えば基本的に受け身から相手の力を利用して反撃する武道だったように思うが映画だからけっこう攻撃的にデフォルメされている。
ストーリーは至極簡単で一言で言えばリベンジものだ。
胸をぶつけて怪我したら結核みたいに病人になって吐血するし空手で殴っただけで死んでしまったりなんだかツッコミどころだらけのむちゃくちゃな内容だがそんな細かい事は気にしない方が良さそうだ(笑)
北海道が舞台と言うのもなかなか珍しいが方言が入り乱れていて世界観がよくわからない。
修行もソコソコに突然強くなり道場を開いて、サクサクとストーリーが展開するのは良いが、トントン拍子過ぎてほとんどマンガの世界に思える。
女優さんは志穂美悦子以外は誰なのかさっぱりわからんが俳優は渡瀬恒彦も出ていたりとそれなりに予算はかかっている。
後半はアクションシーンが多くなってくるがこのまま気ぐるみをすれば、まんま仮面ライダーになりそうだ。
この時代だから今のようにCGや特撮は使えないので役者は体を張っていてさぞかし大変だっただろう事は想像に難くない。
ソレでも今の基準からすれば迫力はあまり感じられずに終盤は完全に飽きてしまった(笑)
上映時間が1時間20分なのでおそらくは当時の何本立て上映のうちの1本として意味があったのだろうがさすがに古さは隠せない。
最後はさすがに苦笑いしてしまった激突!合気道だった。