離れ離れになっていた幼なじみの男女が、24年間のすれ違いを経てニューヨークで再会を果たすドラマ。
監督はセリーヌ・ソン。
『ミッシング・ガール』などのグレタ・リー、『LETO -レト-』などのユ・テオ、『ファースト・カウ』などのジョン・マガロらが出演する。
ベルリン国際映画祭やゴールデン・グローブ賞などにノミネートされた。
ソウルに暮らす12歳のノラとヘソンはお互いに惹(ひ)かれ合っていたが、ノラが海外に移住したことで離れ離れになる。
12年後、ニューヨークとソウルでそれぞれの道を歩んでいた二人は、オンライン上で再会してお互いへの思いが変わっていないことを確かめ合うが、すれ違いも起こしてしまう。
さらに12年が経ち、36歳になったノラ(グレタ・リー)は作家のアーサーと結婚していたが、ヘソン(ユ・テオ)はそれを知りながらも彼女に会うためにニューヨークへ向かう。
アカデミー賞にノミネートされた韓国の恋愛映画。
初恋の相手と時間を経て再会とか何となくあの「冬のソナタ」を連想させるような内容ではある。
ただ冬のソナタは高校生の頃別れて30歳くらいで再会だったがこの作品は12歳で別れて24歳ですれ違って結局24年後の36歳で再会というストーリーだ。
36歳と言ったら普通は結婚もして子供も居る世代になるのでココらへんがこの作品のキモみたいなところなのだろう。
こういう展開というのは昔の「金妻」シリーズにあったような気もするがとにかく始まって直ぐにおおよその世界観は理解できた。
しかしこの作品もアカデミー賞にノミネートされているそうだが韓国映画はやはり本場ハリウッドでも高く評価されているのは羨ましい。
以前アカデミー賞を獲得したパラサイトは最後にはどか~んと弾ける如何にもハリウッド受けしそうな内容だったがこの作品は比較的地味で淡々とした恋愛ものでどういうふうな展開をするのか興味深い。
とても淡々と描かれる日常が妙にリアルである意味生々しくもある。
この物語の二人は片方は結婚してはいるがどちらにも子供はおらず、駆け落ちしようと思えば出来る環境にある。
再会する舞台はニューヨークでかなりシャレた映像になっていてこの映画を一気にスタイリッシュにしている。
1時間45分の上映時間は短くて嬉しいが盛り上がりに欠ける展開に少々退屈になってくる。
個人個人考えは違うと思うが、自分にはこの作品は綺麗事の連続で歯が浮きそうな感覚になってしまった。
さてさてどうなるか?と退屈ながら期待していたが結局最後まで綺麗事でっか?とツッコんでしまった(笑)
若い頃にバイクが出てくるからとよく知らないで読んだ片岡義男の小説がこんな感じで長々と続いたのにラストは何もないまま終わって椅子から転げ落ちそうになったのをつい思い出してしまったパスト ライブス/再会だった。
自分にはこれのドコがアカデミー賞候補なのかサッパリわからないわ(泣)