『キングスマン』シリーズなどのマシュー・ヴォーン監督によるスパイアクション。
小説の内容が現実のスパイ組織の行動を言い当てていたことから、その作者が命を狙われる。
キャストには『コードネーム U.N.C.L.E.』などのヘンリー・カヴィル、『ジュラシック・ワールド』シリーズなどのブライス・ダラス・ハワード、オスカー俳優のサム・ロックウェルのほか、ブライアン・クランストン、デュア・リパ、サミュエル・L・ジャクソンらが集結する。
有名作家のエリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)は、すご腕エージェントのアーガイル(ヘンリー・カヴィル)が活躍する人気スパイ小説「アーガイル」シリーズの新作執筆に苦慮していた。
あるとき愛猫のアルフィーを連れて列車で移動中、突如見知らぬ男たちに襲われ、同じ車両に乗り合わせていたエイダンと名乗るスパイ(サム・ロックウェル)に助けられる。
その後も命を狙われ逃げ惑う中、エリーは自分が書いた小説が本物のスパイ組織の行動と一致していたことを知る。
高橋洋一氏がYouTubeでこの作品をかなり高く評価していたので観る事にした。
スパイものと言うだけで何の予備知識もないしキングスマンシリーズも知らないが大丈夫か不安になった。
この場合のアーガイルは例の柄ではなく人名かコードネームのようだ。
このアーガイルが主人公かと思いきゃソレを書いている作家がホントの主役のようで思わぬ展開につい引き込まれてしまった。
その自分が創作するスパイ小説の世界に巻き込まれるというアクションロードムービーでありジャンル的にはコメディーになるのだろう。
小説の世界と現実がごちゃごちゃになって展開するので真剣に観ても良いのかよくわからなくなる。
まあスパイ映画なんてそもそも細かい事は気にせずお気楽に楽しむのが正解なのだろう。
とにかくアニメみたいな内容ではあるがそれなりにリアリティもあってバカバカしくはならない程度に留めているのは監督のセンスなのだろう。
途中からこの作品の世界観にも慣れてきてある意味とってもハリウッド映画らしい作品だと思うようになった。
なにせ中盤からは奇想天外な話しになっていって面白さが倍増するからますます目が離せない。
当初のコメディー路線から段々とシリアスな展開になってどことなくボーン・アイデンティティみたいになってくる。
そしてタイトルのアーガイルの本当の意味がわかってよく考えられていたもんだと妙に納得した。
終盤はまた再びコメディーに戻り今度はミュージカル仕立てでどことなく安心して観ていられるしそれなりに笑える。
2時間20分近くの長い作品ではあるがそんな長さを全く感じさせずあっという間にラストに突入だ。
「んなアホな!」みたいな箇所は数々あるがエンターテイメントとしてはよく計算されてしっかりと作り込まれていたARGYLLE/アーガイルだった。