「ゆとり世代」と呼ばれるアラサー男性3人が、恋や友情、仕事に奮闘するドラマ「ゆとりですがなにか」シリーズを映画化。
30代半ばを迎えそれぞれ人生の岐路に立たされた彼らが、働き方改革やコンプライアンスなどの難題に立ち向かう。
ドラマ版に続き『謝罪の王様』などの宮藤官九郎が脚本、演出の水田伸生が監督を担当。
ゆとり3人組を演じる岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥をはじめ、安藤サクラ、仲野太賀、吉田鋼太郎らが続投するほか、加藤清史郎、木南晴夏、上白石萌歌、吉原光夫らが新たに出演する。
野心や競争心、協調性がない「ゆとり世代」と呼ばれる男たちも30代半ばを迎え、それぞれ試練に直面していた。
夫婦仲も家業の酒屋も順調でない坂間正和(岡田将生)、女性経験のない小学校教師・山路一豊(松坂桃李)、中国での事業に失敗して帰国したフリーター・道上まりぶ(柳楽優弥)のゆとり3人組。
働き方改革やグローバル化といった時代の波が押し寄せる中、彼らは懸命に厳しい現実を生き抜こうとする。
あのドラマ「ゆとりですがなにか」のまさかの劇場版。
ドラマは全部観たがかなり時間が経ってしまったので忘れてしまってよくわからない所も散見されるが、引き続いて宮藤官九郎脚本なので観る事にした。
基本、宮藤官九郎らしいコメディなのだが今の時代に合わせた風刺がかなり効いていて苦笑いする事がしばしばある。
日本酒の販売ルートの会社が韓国に買収されて蔵の人々が翻弄される様はコメディながらシャレにならん部分もあって引きつってしまった(笑)
ドラマ版でも怪演が光っていた 仲野太賀だが一際磨きがかかって独特の世界観がある俳優になっている。
それに外国人親役で厚切りジェイソンが出てるが彼の場合、英語で話しているときの方が違和感を感じるってよく考えたら凄いことだ(笑)
今になってゆとりですがなにかを観てみると最近の宮藤官九郎作品常連の役者さんがあまり出演していないことがわかる。
それにしても小学生相手にLGBT教育してるのはやはりどう考えても悪夢としか言いようがないがそういう皮肉を込めて描いているのだろう。
劇場版らしくけっこう大掛かりなオカネのかかったロケを敢行しておりそれなりに見応えある。
ただ吉岡里帆がほんのちょい役だがもう少し登場させてくれると個人的に嬉しい。
誰でも手軽に動画撮影出来る時代の家族のあり方を面白可笑しく描いているが単なるコメディなどてはなくリアルを感じさせてちょっと怖い(笑)
ロッキーⅢのテーマと言いながら細切れにして著作権に引っかからないようにしているのは笑えた。
宮藤官九郎脚本作品と言えば最近の「不適切にもほどがある」のように笑い泣きの展開を期待していたのだがこの「ゆとりですがなにか」の劇場版では「泣き」の部分が少なかったのがちょっと物足りなかった。
それに中韓での公開を強く意識してどこなく媚びたような作風は最後まで馴染めなかった。
このドラマの劇場版があるのなら名作「あまちゃん」を是非映画化して欲しいと思ってしまうゆとりですがなにか インターナショナルだった。