悪魔の子・ダミアンの周囲で起こる怪事件を描き、シリーズ化もされた『オーメン』の前日譚(たん)。
6月6日午前6時に生まれ、頭に不気味なあざを持つ悪魔の子の誕生秘話が明かされる。
監督をアルカシャ・スティーヴンソン、製作総指揮・脚本を『英国王のスピーチ』などのティム・スミスが担当。
ドラマ「サーヴァント ターナー家の子守」などのネル・タイガー・フリーが主演を務め、共演には『生きる LIVING』などのビル・ナイ、『蜘蛛女のキス』などのソニア・ブラガ、『ウィッチ』などのラルフ・アイネソンらがそろう。
アメリカ人のマーガレット(ネル・タイガー・フリー)は、新たな人生を歩むべくイタリア・ローマの教会内にある、身寄りのない子供を引き取る施設で奉仕活動を始める。
そこで暮らす少女たちの中で特に問題児扱いされているカルリータ(ニコール・ソラーチェ)に、かつての自分を重ねて気にかけるマーガレットだったが、カルリータの周囲で不可解な連続死が発生。
やがてマーガレットは、恐怖で人々を支配すべく悪の化身を誕生させようとしている教会の陰謀を知る。
あのオーメン最新作。
最近、エクソシストの続編が大ゴケしたのでどうにもこの手のホラーの続編にはあまり期待しないようになってしまった。
本作はダミアンの誕生秘話みたいないわゆるシーズンゼロみたいな内容のようだ。
因みにオリジナルのオーメンは観ていない。
全体に演出が巧みなようで予想していたより怖いので途中から真剣に観るようになった。
子供を預かっている修道院が舞台なのだが出てくる修道女がタバコは吸うわ男遊びはするわでキリスト教とは如何にもヤバい宗教である事がよくわかる。
カルリータと言う問題児扱いされている女の子が話しの中心になるのだが、ストーリー自体は大して難しくはない。
要はダミアン誕生の物語のようでそれを阻止しようと頑張る主人公という構図だ。
そう言えば昔、よく6月6日の6時で666が揃うと不吉だと聞いたことがあるがオリジナルのオーメンの事だったのかと今頃知った(笑)
基本的にホラーなので怖がらせてくれたら何も文句はないしそう言うのを期待してコレを観るワケだから恐怖シーンは期待を裏切らずあの手この手でビビらせてくれる。
ただ単に怖がらせるだけではなく推理要素もあって途中から作品に吸い込まれてしまい、コレはなかなかよく出来ている。
主演のネル・タイガー・フリーと言う若い女優さんは初めて見たがその熱演は素晴らしく作品の恐ろしさを盛り上げるのに大きく貢献している。
エクソシストもそうだがオーメンもかなり宗教色、特にキリスト教色が濃いので日本人には理解できない箇所も散見されるが、それでもあまり期待していなかった分もあってうっかり没入してしまった。
結局キリスト教とはつくづくクソだな、という思いを新たにしたがコレなら名作の続編として恥ずかしくない内容になっている。
どちらかと言えば恐怖シーンで震え上がらせると言うよりストーリーで魅せるタイプの作品なのでホラーよりオカルトの方がジャンル的には合っているのだろうオーメン:ザ・ファーストだった。
続編が作られそうだ。