臼井儀人の原作によるアニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版シリーズ第31作。
シリーズ初の3DCG作品として『バクマン。』などの大根仁が監督などを手掛け、不思議なパワーを手にしたしんのすけの活躍を描く。
3DCGアニメーションを担当するのは『STAND BY ME ドラえもん 2』などの白組。
ボイスキャストはおなじみの小林由美子、ならはしみき、森川智之、こおろぎさとみ、真柴摩利らが務めている。
ある晩、宇宙から飛来した暗黒の光と白い光が埼玉県カスカベ市の住宅に降下し、白い光が夕飯を待っていたしんのすけに命中する。
その瞬間から彼の体全体に不思議な力がみなぎり、しんのすけが力に身をゆだねてお尻に意識を集中すると、おもちゃが宙に浮くのだった。
一方、暗黒の光を浴び、超能力を手に入れたある男が暴走を始める。
クレヨンしんちゃんのフルCG映画。
ちょっと前までのCGアニメと言えばキャラクターの描写が白々しくて違和感アリアリだったが、この作品ではその辺りがかなり進化したようで、フルCGである事のネガはほとんどなくなっているのかも知れない。
こんな感じだったら将来的にはフルCGアニメが一般的で手書きアニメが貴重品になる時代が来そうだ。
映像に見慣れてくると違和感は更になくなると、主人公のしんちゃんの声優さんが交代したのを思い出した。
加えてしんちゃんのお父さんであるひろしも交代していたが途中まで全然気にならなかったのは凄い。
ストーリーは、おこちゃま向けだからそれらしくわかりやすくて良いのだが、ちゃんと子供を飽きさせないようにちょいちょいギャクがぶっ込んである。
この作品のゲストは松坂桃李と空気階段のようだが最初はどのキャラクターかわからなかったが途中から何処となくわかってくる。
特に松坂桃李はもちろんだが鈴木もぐら、水川かたまりの空気階段はけっこうセリフもあって大事な役だがかなり上手くてビックリした。
劇中にウルトラセブンのポインターが登場するがマニアック過ぎて子供を連れてきた祖父祖母しかわからんのじゃなかろう(笑)
子供向けだからと言ってもかなりの興行成績を叩き出す人気コンテンツだけあって予算がしっかりとかけられている分、作りはかなりしっかりしていてバカにできない。
ファーストガンダム、リスペクトのセリフも散りばめられていて自分ら世代のオッサンが製作に一枚噛んでいるのだろう。
メインターゲットの幼児を怖がられない程度のアクションながら大人の鑑賞にもじゅうぶんに耐えられる展開はさすがだ。
「臭い」と言うのは確かに子供にわかりやすくてウケるのでコレを多用しているのはよくわかるし、実際笑える(笑)
こんなオコチャマ向け作品でもしっかりと作品の伝えたい事は理解できるしフルCG映像はビックリするくらい美しい。
最近は他国の実力もあがっていると言われるが日本のアニメーションはまだまだ世界をリードどきると思える。
そういう意味ではテレ朝はこのコンテンツわ大事にして欲しいと思ったしん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 ~とべとべ手巻き寿司~だった。