らをた広島

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アウトレイジ』シリーズなどの北野武監督が自身の小説を原作に、本能寺の変を描く時代劇。
北野監督が脚本などのほか羽柴秀吉役も務め、天下取りを狙う織田信長徳川家康、さらに明智光秀ら戦国武将たちの野望を映し出す。
『ドライブ・マイ・カー』などの西島秀俊、『それでもボクはやってない』などの加瀬亮のほか、中村獅童浅野忠信大森南朋遠藤憲一らがキャストに名を連ねる。

天下統一を目指す織田信長加瀬亮)が毛利軍、武田軍、上杉軍、さらには京都の寺社勢力と激戦を展開する中、彼の家臣である荒木村重遠藤憲一)が反乱を起こして姿を消す。
信長は明智光秀西島秀俊)、羽柴秀吉ビートたけし)ら家臣に村重の捜索を命じるが、天下取りをひそかに狙う秀吉は、弟の羽柴秀長大森南朋)、黒田官兵衛浅野忠信)らと策を練る。

北野武監督最新作。

これまで北野武監督作品は座頭市くらいしか観たことがない。

日本の歴史もので面白いのは戦国か幕末と言うがコレは正に戦国か時代の話しで北野武自身が豊臣秀吉で出演している。

信長は加瀬亮、光秀は西島秀俊が演じているが面白い配役ではあるが秀吉が70過ぎのたけしが演じるのは年齢設定にムリがあるような気もする。

以前から思っていたのだが時代劇でよく出てくる典型的なちょんまげだが、真ん中剃ってマゲを乗せるなんて、あんな毎日手の掛かる髪型に庶民までホントにしていたのか疑問だった。

この作品に出てくるちょんまげはかなり現実的で実際にはこんな髪型だったんじゃないかと、何となく納得できた(笑)

北野武作品らしく小ネタがちょいちょい差し挟まれているが正直、たけしの滑舌が悪くセリフが聞き取れないのでほとんど笑えない。

よく北野ブルーと言われるが確かに全体に青みが掛かっていてコレがそうなのかと理解できた。

座頭市も当時時代劇でここまでやるか!と思えるほどにグロい表現にビックリしたが今回の作品も更にグロい表現に、劇場でカネを取る映画ならこれくらいやって欲しいもんだ。

戦国時代から日本には同性愛がかなりあったとは知っていたがこのように堂々と映像化されるとさすがに生々しくて胸焼けがする(笑)

ただこういうのもテレビドラマではない映画らしいとも言えるので北野武監督は映画と言うものがよくわかっているのだろう。

加瀬亮演じる織田信長だがその浮世離れした狂気を実にわかりやすく表現していてこんな俳優だったかな?と思うくらいだ。

それと柴田理恵にはマジで笑わせて貰った(笑)

何の予備知識もなく観たが要するにコレは北野武版、本能寺の変で独自の解釈の歴史劇という事のようだ。

ただ、ずっと主人公が誰なのかハッキリとせず何が言いたいのかわかりにくいし、作品としては展開が遅く2時間10分の上映時間以上に長く感じられる。

終盤になってくると何となく作品のコンセプトみたいなものは分かってくるが、盛り上がりに欠けるからかどうにもダラダラしたような印象を受けてしまう。

まあこういう歴史解釈もあるよね、というのはコレまでも山ほど映画になっているしこの作品に目新しいと思えるものは何もない。

座頭市の時も思ったのだがどうにも北野武映画は好みにイマイチ合わないと言うのが正直な感想の首だった。