娘の恋人を殺してしまった男が家族を守るために奮闘する、山川直輝と朝基まさしによる漫画を原作にしたドラマの完結編となる劇場版。
ドラマ最終話から7年後を舞台に、愛する家族のために罪を隠し通した父親に降りかかる新たな危機を描く。
ドラマ版に続き監督を青山貴洋、脚本を船橋勧が担当。
主演の佐々木蔵之介をはじめ、齋藤飛鳥、高橋恭平、音尾琢真、木村多江らが続投するほか、声優としても活動する津田健次郎、『渇水』などの宮世琉弥、お笑いコンビ「インパルス」の板倉俊之らが新たに出演する。
娘に危害を加えようとした恋人を殺害し、彼が所属していた犯罪組織との攻防を何とか切り抜けたサラリーマン・鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)。
7年後、山中に埋めたはずの死体が土砂崩れによって発見され、警察官となった娘・零花(齋藤飛鳥)は、恋人を殺したのが父・哲雄ではないかと疑念を抱く。
一方、死体とともに消えた10億円の行方を追う組織のボス・志野寛治(津田健次郎)は、再び哲雄に狙いをつける。
さらに、かつて哲雄の策略によりぬれぎぬを着せられ、逃亡生活を送っていた間島恭一(高橋恭平)が姿を現す。
ドラマ版は全く観ていないが興味本位で観てしまった劇場版。
娘の彼氏を殺した親父の話しだとはわかるがその娘は刑事という設定は確かに面白そうだ。
作品の中では最初にドラマを観ていないヒト向けのざっくりとした解説が一通りあって、間口が広げてあるのは大変助かる。
マンガが原作らしいがこの劇場版の部分はその原作にあるのか知らないが、ソコソコ当たったドラマの劇場版は少なくとも大ゴケの心配はないし、ビジネスとして旨味があるのだろう。
内容はまんまドラマの延長で映画と言うよりスペシャルドラマを観ているような感覚になる。
ドラマ版ではラスボスが吉田栄作だったようだが本作では津田健次郎が担当している。
物語のキーとなる娘は齋藤飛鳥というアイドルが演じているのだが、頑張っているのはよく分かるが学芸会レベルで痛々しい。
客寄せパンダ的な存在なのだろうがガッツリベテラン俳優の中ではどうしても悪目立ちしてしまう。
ストーリーの辻褄を合わせる為であると言うのが見え見えのハッカーが現れた辺りで何処となく底の浅さが露呈してしまう。
2時間の上映時間だが実際にはもっと詰められるハズで中盤に明らかな中だるみシーンが幾つもあって映画としてのテンポが悪くアクビ連発だ。
ツッコミ所も数限りなくありいくら何でもご都合主義に程がありだんだん観ているのが馬鹿馬鹿しくなってくる。
ありきたりで安っぽい展開にさすがに作品に没入出来なくなり早く終わらんかと残り時間ばかり気になってしまった。
まるまるテレヒドラマのようなラストに退屈でため息ばかりなってしまった。
ドラマの評価はどうなのかは知らないが少なくともこの劇場版は面白くはなかった映画 マイホームヒーローだった。