
累計発行部数1,700万部突破を誇り、ゲームやDVD、テレビアニメ化もされた同名人気コミックを実写映画化。
スピードにとりつかれた男たちが繰り広げる壮絶なカーバトルを、『キャプテン』の室賀厚監督が描き出す。

“悪魔のZ”と呼ばれるフェアレディS30Zに魅入られた主人公には、『シャカリキ!』の中村優一。
ポルシェ911ターボを操るライバルにふんした『恋極星』の加藤和樹をはじめ、今をときめく若手イケメン俳優たちの共演にも注目。

解体所に転がっていたフェアレディS30Zは“悪魔のZ”と恐れられたいわくつきのクルマだった。
朝倉アキオ(中村優一)によって再びよみがえった悪魔のZは、ポルシェ911ターボ“ブラックバード”を操る外科医の島達也(加藤和樹)をはじめ、スピードにとりつかれた男たちを魅了し、熱い闘いを繰り広げていく。

クルマヲタク向けのスカしたナルシスト漫画である湾岸ミッドナイトの実写劇場版。
ちょっと前の作品であるが運良く観ることができた。
基本的に交通法規を完全に無視した暴走作品なので地上波では絶対に放送できないので普通にしているとなかなか観る機会がない。

CS放送でもアニメ版頭文字Dは何度も放送しているのにこの湾岸ミッドナイトは滅多にやっていない。
だけど個人的には頭文字Dと変わらないほど影響を受けていて実際、漫画も全巻読んでいたりする(笑)。
なんのかんの言ってもS30型の初期型フェアレディZのスタイルは今も色褪せることなく輝いているのは間違いないが、この作品の主役マシンになっていなかったら現在のようなバカ高い値段はついていなかいだろう。

時々この作品のミッドナイトブルー「悪魔のZ」ルックにしているS30型を見かける事があるがまあ、やはり見とれるくらいにカッコイイ。
この作品の前半は原作初期の頃のディテールまで忠実に制作されていて、原作ファンとしては嬉しいが低予算なのは隠し切れず、全体としては日曜日朝にやってる戦隊もののクオリティーではある。
低予算のせいか演技が見ていられないジャニタレがあまり出ていないのは良いが、その分仮面ライダーや戦隊もの俳優で固められているが、余計に戦隊ものクオリティーに見えてしまう。

高速道路を300km/hで走るチューニングカーの話しなのでそういうシーンがあるのだが明らかな早回しなのはさすがにガッカリした。
本来R32のレイナがR34に、本来テスタロッサだったイシダがF355スパイダーだったりとクルマが変更されてしまっているがココらへんは大人の事情だろう。
肝心な主役のS30型悪魔のZとブラックバードの 初期は930型、連載途中から964型なるポルシェ911ターボは精巧に再現されているのでマニアもこれなら納得だろう。

日産が出来るだけ安く手に入るスポーツカーとして開発された初期型のフェアレディZだけどV型エンジンに切り替わったZ31型以降はフロントが短くなってスタイルの良さが失われたように思う。
やはり直6エンジンを搭載する為にロングノーズ&ショートデッキのファストバックすたいるのS30型がやはり一番カッコイイ。
その次のS130型は大学の先輩が2by2の2800ccに乗っていたが妙にヒョロ長いアメ車みたいでバランス悪く初期型と比較するとスタイルの良さは崩れてしまっていた。

元々湾岸ミッドナイトはストーリーがあるのかないのかよく分からんような作品なので実写化はハードルが高いだろうがよく再現していると思う。
劇場版というより実質Vシネマのような雰囲気ではあるが早回しとは言え今や超貴重な「悪魔のZ」がドリフトしたり実走してるしている姿を拝めるのはありがたい。

リミッターさえ解除すればストックで300km/hで走れるクルマが普通に売られている現代に於いては、この作品の世界観は成立しにくくなってしまったのは残念だが、原作者の異常とも言えるクルマ愛は伝わってくる。
アレコレツッコミ所はあるが個人的には満足度がけっこう高かった湾岸ミッドナイト THE MOVIEだった。