音に反応して人間を襲う何者かが潜む世界を舞台に、ある一家のサバイバル劇を描いたホラー『クワイエット・プレイス』シリーズの第3弾。
田舎町から大都市・ニューヨークへと舞台を移し、何者かの襲来が始まり世界が沈黙するに至った最初の日の悪夢を映し出す。
前2作のジョン・クラシンスキーに代わり、『PIG/ピッグ』などのマイケル・サルノスキが監督を務めている。
『リトル・モンスターズ』などのルピタ・ニョンゴ、ドラマ「ディケンジアン」などのジョセフ・クインのほか、アレックス・ウルフ、ジャイモン・フンスーらが出演する。
音を立てるもの全てに襲いかかる謎の生命体が、ある家族を襲撃をした日から471日前。
謎の生命体がニューヨークに突然襲来し、人々が逃げ惑う中、猫を抱いて通りを歩いていたある女性(ルピタ・ニョンゴ)は、突如として生きるか死ぬかのサバイバルを強いられる。
クワイエット・プレイスとは直訳すると静かな場所となるが、この作品はシリーズものの第三弾らしく前作をまるで観ていないのでついていけるか不安だった。
ジャンル的にはサバイバルホラーとなっていてこう言うのは好みなのでダメ元で突撃した(笑)
「エイリアン」のような世界観なのだが要は音を出すと宇宙人に襲われるというお話し。
音を頼りにバケモノが襲ってくるという設定だからセリフは最小限だし映像だけで淡々と描かれるのかと思っていたら静寂の間に大きな音の恐怖シーンがやってくるので確かに効果抜群だ。
ある日突然、デカいクモみたいなエイリアンが空から降ってきてあっという間にヤラれてしまうという展開は少々安直に感じられるがリアリティがない訳ではない。
ホラー映画ではあるがそこまでグロい表現はないのでこれだったらホラーと言うより心理的な怖さがメインのスリラーじゃなかろうか。
前作の知識が全くなくてもついていけるような作りになっているようで、初心者でも大丈夫そうだ。
この世がバケモノによって終わりそうなのに主人公はピザ食いに行くとか言ってるのには閉口したが、このエイリアンの描き方はなかなかに怖い。
水に弱いという弱点がこの作品のキモになるだろうと予想して居たがはやりそういう展開のようだ。
他にも途中から合流した男との関係とかネコの事とかツッコミ所は満載なのだが何とかついて行ける。
しかしコレ、登場人物に救いがあまりになくて最後はどういう着陸点にするのかとちょっと心配になってくる。
最後まで観たがなるほどこう言う終わり方かと若干の尻すぼみ感は拭えない。
ハリウッド映画なのだからクライマックスに向けてもう何ヒネリして欲しかったクワイエット・プレイス:DAY 1 だった。