『ホワイトアウト』の原作などで知られる真保裕一のミステリー小説を映画化。
大物政治家の孫娘が誘拐され、犯人からある脅迫を受けたことで、秘書を務める息子が事件に隠された真実を見つけ出そうとする。
『アイ・アム まきもと』などの水田伸生が監督、『64-ロクヨン-』シリーズなどの久松真一が脚本、ロックユニット「B’z」が主題歌を担当。
主人公を『心が叫びたがってるんだ。』などの中島健人、彼の父である政治家を『クライマーズ・ハイ』などの堤真一が演じる。
政治家一族の次男・宇田晄司(中島健人)は起業に失敗し、やむなく政治スキャンダルの真っただ中にいる国会議員の父・清治郎(堤真一)の秘書として働く不本意な日々を過ごしていた。
ある日、清治郎の孫が何者かに誘拐される。
犯人は清治郎に身代金ではなく、「明日の夕方5時までに記者会見を開き、お前の罪を自白しろ」と要求。
清治郎には決して明かすことができない、国家を揺るがす罪があった。
口を閉ざす父と対立する晄司は、タイムリミットまでに真相を暴き、めいの命を救おうと奔走する。
中島健人主演の日本映画。
恥ずかしながら中島健人って知らなかったのだが要は元ジャニタレのようだ。
ただあの堤真一がそのサポートと言うか実質主人公と言うことなのだろう。
上映時間が1時間40分と短いので冒頭からトントン拍子に進んで行くので観ていても軽快感がある。
キャストはかなり豪華でカネがかかっているのはよくわかるがこのメンツでつまらなかったら監督さんは責任者取らなきゃならんだろう(笑)
タイトルからして内容をよく表しているのだが、誘拐を解決するのには大物国会議員である堤真一の罪を告白しなきゃならなくなるお話。
だからクライムサスペンスと言うより政治の駆け引きみたいな人間模様が描かれる。
これだけサクサク展開されるとついていくのに必死になるので自然と作品の世界観に没入していく事になる。
主人公は中島健人なんだろうが、共演の堤真一に完全に喰われてしまって存在感が霞んでしまっているのは予想通りで笑ってしまった(笑)
ドラマ「不適切にもほどがある」で変な昭和の教師を演じていた中島歩が政治家秘書で出ているがこの頃はどうだったのか知らないが最近売れて来ているようだ。
ストーリーは終盤に入りいよいよ犯人に迫って行くわけだがココが意外な人物じゃないと、ズッコケるんじゃないかと心配していた。
要は前半政治もの、後半はサスペンスと作品の様相は変化していく。
犯人はなるほど〜というような結末なのだが、推理ものとかの要素は少なく物語的には凡庸ではある。
政治家の問題が取りだたされる時節柄だけに妙にリアリティがあって確かに着眼点は素晴らしいと思うが事件の全体像がわかったら、なんだか小ぢんまりした印象を受けた。
トータルでは、まあまあという所に着陸したおまえの罪を自白しろだった。