1979~80年に放映されたTVアニメ「機動戦士ガンダム」を再編集した劇場3部作の第2部。
宇宙世紀0079年、地球連邦政府とジオン公国の戦争に否応なしに巻き込まれたアムロ・レイは、連邦軍のモビルスーツ、ガンダムのパイロットとなり、新鋭戦艦ホワイトベースに乗り戦いの日々を送っていた。
地球連邦軍本部のジャブローを目指すホワイトベースは、素人ばかりの乗組員ばかりにもかかわらず、目覚ましい戦果を上げ、連邦軍上層部はアムロらに対して人類の革新=ニュータイプの可能性を見出す。
しかし、その力ゆえにホワイトベースは単独での困難な作戦を強いられ、アムロは強敵ランバ・ラルとの戦いや仲間の死を通し、戦士として成長していく。
劇場版機動戦士ガンダム3部作の2作目。
ホワイトベースが宇宙にふたたび帰るまでの言わば地球での出来事がメインとなる。
テレビアニメ版よりもかなり速い段階で「ニュータイプ」が本格的に取り上げられているのが劇場版の大きな特徴だろう。
それまでジオン軍モビルスーツはほぼザクだけだったがこの辺りからグフとかドム、ゴックにズゴック、ゾックやモビルアーマーが投入されバリエーションが豊かになる。
それとドレン中尉やエルラン中将などレビル将軍、果てはハロなど声優の変更が行われているようで作品の雰囲気に変化が見られる。
テレビアニメ版では便利屋のようにかなりの声を充てていた永井一郎氏だが、この劇場版では大幅にカレの役割は減り、ナレーションに徹しているようで、コレが作品の雰囲気にも影響を与えている。
声優さんで特に大きいのはスレッガーの声の変更でキャラクターまでもTV版と異なるように感じられるのは不思議だ。
それと一番大きな変更点はGパーツで、アレコレ変形可能なシステムではなくコアブースターという一つのメカに統一されている。
ランバ・ラルとの闘いくらいからアムロは急激にスキルを上げてきてズゴックに搭乗したシャアとは互角以上になり、パイロットとしての立場が逆転し始める。
コレがこの機動戦士ガンダムという作品のターニングポイントになっている。
オデッサ作戦は大幅に省略されて、南極条約違反の核兵器の下りもなくなっしまったのは残念だが尺の関係でやむを得ない。
シャアがカリフォルニアを「キャルフォルニア」と言ってるけど年配の方々で時々カメラをキャメラとよく言ってるのと同じで、これって老人用語なのだろうか?(笑)
赤いズゴックで久しぶりにモビルスーツに搭乗するシァアだが、このあたりでもう完全にアムロにパイロットとしてのニュータイプ能力で負けており、立場が逆転しココからドンドンその差は平がるばかりだ。
前作ではラストにやしきたかじんだったが、今回はその謎の関西風は変更され井上大輔にアップデートされて作品のイメージに合わせてある。
ホワイトベースが宇宙に還るまでがこので機動戦士ガンダムII 哀・戦士編描かれるがいよいよ次は宇宙戦の完結編に突入だ。