
“この村では、人が喰われるらしい―”
美しい村がひた隠しにしてきた恐ろしい噂。
その真相に警察官・阿川大悟が迫る中、村の秘密を守ろうとする後藤家がついに一線を越え、警官隊と衝突する。
“狂った村の真実を暴くには、狂うしかない―やつらよりも”
後藤家との狂乱の戦いに自ら身を投じていく大悟は、止められない狂気の渦の先にある衝撃の真相を突き止められるのか?
全ての鍵は、呪われた一族・後藤家の過去にあった…。

3年ぶりに待望の続編が公開されたガンニバル。
これで集結すると謳われているので是非とも観たかった。

前作の事は忘れかけてしまっているので必死に思い出しながらの鑑賞スタートだ(笑)
岡山の山奥が舞台だし岡山弁だし洞窟が出てくるし昭和みたいだし前作同様、横溝正史の八つ墓村をイメージさせられる。

「不適切にもほどがある」で変な昭和教師を演じた中島歩が新たにこのシーズン2から登場するが、これまた相当に変な役どころで、いわゆる悪役になっている。
今や売れっ子のようで存在感のある大事な役を任されている。

シーズン2になってからホラー色が若干薄まりどちらかと言えばバイオレンスが強くなりヤクザ映画の様相を呈するようになる。
それにしてもディズニー資本だと思うがテレビドラマとはとても思えないどころか日本映画でもここまで迫力がある銃撃戦はあまり見たことがなく完全にハリウッドクオリティなのは驚愕に値する。

これくらいの迫力ある銃撃戦を目の当たりにしてしまうと、もうショボいのは見ていられなくなりそうで怖い(笑)
シーズン2の製作まで約2年のブランクがあったので子役が前作より明らかに大きくなってしまっている。

登場人物の年齢設定に矛盾が生じてしまっているが上手く映像で誤魔化している(笑)
このシーズン2は前半のホラー色は若干薄まってどちらかと言えばサスペンスやバイオレンス要素が多くなりいよいよ終盤が近いことがわかる。

元々は人食の村がテーマだったような気がするがどういう結末になるのか全く予想もつかない。
どうでも良いが銃で撃たれても平気なクソでかい化物の正体はしっかり教えてくれんと個人的に収まりがつかない。

シーズン2も佳境に入るとだんだん謎の解明になってくるがロケとか雪深い日にどいなかで敢行していてこのドラマの本気さが凄い。
戦後のどさくさまで遡る過去の映像の雰囲気なんてやはりどうしても横溝正史の八つ墓村や犬神家の一族を彷彿とさせられる。

基本的にホラーなのでどうしても男臭くオッサンばっかり登場してウンザリさせられるが吉岡里帆と恒松祐里らの女優さんのお陰でホッとさせられる。
特に恒松祐里は全裸監督2以来の激しい濡れ場にもチャレンジしており狂気な演技も素晴らしいしコレから大作にガンガン起用されるんじゃないか。

シーズン1は吉岡里帆が目立っていたがシーズン2では恒松祐里の怪演に完全に食われている。
中盤でバイオレンスにかなり振った造りになっていたが終盤にかけて本来のホラー色を取り戻して見応えは増す。

終盤になるにつれこの村独特の成り立ちについての詳しい表現になってきて完全に時代が昭和になる。
コレが益々この作品の不気味な世界観を形作って行くのだがあまりにも日本的と言うか昭和的で世界に向けて発信するディズニープラスでは、海外でどう評価されるか気になるところだ。

話しが進むにつれて「後藤家」の恐るべき秘密が明かされてこの物語の根幹が明らかになってくるのは、非常によく考えられているし、原作の秀逸さがよくわかる。
先日、吉岡里帆のラジオにガンニバルの片山慎三監督が出演していて、監督自身はホラーが苦手なこと、そしてこの作品はグロさを抑えて誰でも観れるように間口を下げたと話していた。

確かにグロさはそれほどないかも知れないがホラーとしてはしっかり怖く出来ていて、とてもホラーが苦手なヒトが作ったとは思えない。
ただラジオの中で 片山慎三監督はポン・ジュノ監督の助監督を務めていることから韓国ドラマや映画に影響を受けているのはこの作品でよくわかる。

以前はあれ程強かった韓国ドラマや映画が最近ではスッカリ減り、たまにあっても実につまらなくなってしまっているのに、それに反して日本製のドラマや映画はその存在感を高めているのは間違いない。
シーズン2になっても御年78歳倍賞美津子のもう一人の主役たる存在感はやはり圧倒的で彼女の頑張りがこのおどろおどろしい作品をしっかり支えている。

ヒトを喰らうヒトと言うトンデモな作品だが見事に映像化されていてその内容は相当恐ろしい。
一般的なホラー作品は低予算で駆け出しアイドルやジャニタレの登竜門的存在だったので大して怖くなかった。

だけどこれらサブスク系ドラマは潤沢な資金でちゃんとしたプロの俳優が演じると如何に怖くなると言うことがよくわかる。
ガンニバルシリーズでは特に笠松将は一躍売れっ子になる事は確実で、これからの彼の活躍が期待できる。

個人的にはシリーズ2になって吉岡里帆の出番が大幅に減ったのは残念至極ではあるがその分、恒松祐里が見れて嬉しかった。
ラストは再び凄まじい銃撃戦になってその迫力はこれまでも邦画のレベルを遥かに超えておりココらへんは確かに韓国作品の影響がある。

最終話の8話を見終わった時はチカラが抜けて脱力感すら味わったが、こんなの見せつけられたら従来通りのショボい地上波ドラマなんてアホらしくて見ていられない。
最近の俳優の目標はもはや誰も見ていない地上波ドラマではなく、この手の配信系ドラマだと聞くがその桁外れの品質を見れば当たり前だ。

地上波ドラマは低予算ホラー映画みたいな登竜門的存在にもうなっているのかも知れないと色々考えさせられたガンニバルシリーズ2だった。