
トム・クルーズの代表作で、1996年の第1作から約30年にわたり人気を博してきた大ヒットスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第8作。
前作「ミッション:インポッシブル デッドレコニング」とあわせて2部作として製作され、「デッドレコニング」から続く物語が展開。

前作のラストで世界の命運を握る鍵を手にしたイーサン・ハントと、その鍵によって導かれていくイーサンの運命が描かれる。
また、これまでほとんど語られてこなかったイーサンの過去などが明かされる。
シリーズおなじみとなったトム・クルーズ本人によるスタントシーンも健在で、今作では飛び回る小型プロペラ機にしがみつく空中スタントなどが見どころとなる。

スパイ組織「IMF」に所属する主人公イーサン・ハント役のトム・クルーズ、「M:i:III」で登場して以降、イーサンの盟友となっているベンジー・ダン役のサイモン・ペッグ、シリーズ全作に登場しているルーサー・スティッケル役のビング・レイムスらおなじみのメンバーはもちろん、前作「デッドレコニング」から登場したグレース役のヘイリー・アトウェル、パリス役のポム・クレメンティエフ、ガブリエル役のイーサイ・モラレスも続投。
トム・クルーズ主演作で監督や脚本、製作を数多く担ってきたクリストファー・マッカリーが、今作でもメガホンをとった。

ミッションインポッシブルの最新版にして最終版と言われてる作品。
前作、デッドレコニングと今回の作品で1話になっているので前作を観ているのが前提になっている。

これ迄のミッションインポッシブルシリーズの場面や、それらに出演していた役者も続々と登場するので総集編的な雰囲気に満ちている。
ストーリーは何ていうか非常に薄味と言うか、トムクルーズのどえらいアクションシーンを繋ぐためにあるように思える。

それだけにこの作品の見どころはなんと言ってもトムクルーズの体を張ったアクションでコレには驚きの連続だ。
アメリカ大統領、空母打撃群艦長ともに女性でココらへんは面白い設定だ。

そもそもミッションインポッシブルシリーズってスパイ映画だと思っていたがこの作品に限ってトムクルーズはスパイでも何でもなく地球を救うヒーローだ。
そういう意味ではマーベルとかDCコミックのヒーローものに近い内容と考えて良いだろう。

御年62歳のトムクルーズはスゴイ筋肉でとてもじゃないが60代には見えない。
だけど必要ない場面でもやたらめったらハダカになりたがるのには笑えてしまった。

とにかく前半の海中アクションと後半の飛行機アクションがハイライトになっていてどちらもとんでもない制作費がかかっているだけではなく、トムクルーズの執念みたいたのがヒシヒシと画面から伝わってくる。
残念だったのは悪役ガブリエルのラストがかなり淡白で呆気なかった事だ。

本来の敵はAIなのだがそれだと具体的な戦闘シーンが面白くないのでガブリエルを代用したのかも知れないがもうちょっとどうにかして欲しかった。
アクションは素晴らしいがストーリーや展開にはツッコミ所満載でご都合主義も山ほどあるがそんな事を考えてる間もなくドンドンと進むので気がついたらスッカリ作品に取り込まれていた。

内容に大して意味のないラブシーンがないのもこの作品の良さではある。
2時間50分とほぼ3時間もある大作なのだが体感的には1時間半くらいにしか感じなかった。

コレで本当にラストにするのか、又はトムクルーズが長官になりスパイが他の役者になるのか、はたまた全く刷新されるのかわからないが個人的にはこのミッションインポッシブルシリーズはまだ続けて欲しい気もする。
代表作でもあるミッションインポッシブルを最後にこんな大作で締めくくったなんてやはりトムクルーズはスゴイと再確認した。

噂によるとトムクルーズはこの先トップガン3をやるらしいがどんだけ元気やねん!とツッコんでしまったミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニングだった。