
『ボヘミアン・ラプソディ』などのラミ・マレック主演・製作によるアクションサスペンス。
殺しのスキルを持たないCIAの分析官が、妻の命を奪ったテロ組織にたった一人で復讐(ふくしゅう)する。
メガホンを取るのは『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』などのジェームズ・ホーズ。
『ジョン・ウィック』シリーズなどのローレンス・フィッシュバーンが出演する。

国際テロ組織によって妻の命を奪われたCIAの分析官チャーリー(ラミ・マレック)は、たった一人で組織へ復讐(ふくしゅう)することを決意する。
殺しのスキルを持たないチャーリーは、CIAも予測できない方法でテロリストたちを始末していくが、その復讐(ふくしゅう)にはある陰謀が隠されていた。

前評判が高かったのでコレは!と思って観たかったこの作品。
ラミ・マレック主演と言うのも求心力がある。

冒頭からちょっと前のプリウスに、主人公のクルマはサーブなんてかなりマニアックなセンスの選択だ。
基本的にはリベンジものなのだが、この手の作品は大概殺しの手練れと言うかエキスパートみたいなのがお約束だがこの作品は文字通りアマチュアだ。

ストーリー的にはありふれていてコレまで山ほどこういう展開の作品はあったのだがこの主人公の「アマチュア」振りがこの作品のキモになるのだろう。
殺しのアマチュアと言うことは普通のヒトと言う事なので観ている方はよくあるスーパーマンではなく等身大のヒーローでより感情移入できる。

それでもCIA分析官なので逃げているテロリストの身元をあっという間に特定する。
当然のようにこのテロには裏がありコレを徐々に暴いてしまうというお話なのは何となく予想できてしまう。

まあそれでも殺しのシロウトがどうやって復讐を果たすのかは予想つかない。
どうするのかと思ったら1から訓練するとか気が長いと呆れてしまった。

訓練期間は駆け足で具体的にどんなトレーニングしたのかはようわからないが尺を考えたら仕方ないだろう。
訓練したとはいえまだまだシロウト同然の「殺し屋」の頑張りを応援したくなってくる。

殺しのプロではなくアマチュアとしての仕留め方はこれ迄見た事ない方法なのでこれは確かに個性的で逆にある意味凝っている。
終盤にかけてこのゆっくりペースで2時間少々の上映時間にちゃんと収まるのか不安になってきた。

これ迄、CIAは良きにつけ悪しきにつけアレコレと描かれて来たがこの作品では完全にワルモノと言うことになる。
ラスボスにやっと辿り着いてあと少ししか時間が無いのをどうなるのかと固唾を飲んでしまった。

思いもよらないラストにこれまた呆れてしまったがこんか展開の作品はあまり見たことが無い。
そういう意味ではかなりの力作だったと言っても良いと思えたアマチュアだった。