
上映時間:85分 / 製作:1976年(日本) / 配給:東映京都
銀行強盗がジャックしたバスを、それぞれに因縁のある連中が追跡するという往年のスラップスティック・コメディを思わせる一編。
深作欣二は実録路線との融合を試みたが、成功には至らなかった。
主演の渡瀬恒彦を尻目に室田日出男、川谷拓三らの“ピラニア軍団”が画面を席巻。

深作欣二監督が時期的に仁義なき戦いの影響をモロに受けたような作風で当時はこの路線が受けて商売が成り立っていた事が忍ばれる。
音楽の雰囲気なんてそのまま仁義なき戦いシリーズで使えそうでもしかしたら担当が同じだったりするのだろう。
主演は渡瀬恒彦で当たり前だがかなり若くてかならギラギラしている。

それよりまだ駆け出しの小林稔侍は仁義なき戦いシリーズより出世したようでかなりセリフもある。
渡瀬恒彦が逃走するのはいわゆる「ハコスカ」でこの時代に現役だったクルマだと言う事を再確認させてもらった。
当時はお約束だったエロシーンもしっかりあって基本的に男性向けの映画である事がわかる。

でも仁義なき戦いシリーズほどのストイックさはなくストーリーも内容がペラペラだ。
カーアクションは何処となく「西部警察」を連想させるもので、この当時はスタントマンがカラダを張っている。
女優さんはほぼ知らないヒトばかりだがどのヒトも脱ぎっぷりが良く、ここ迄やってくれたら清々しい。

ツッコミ所も満載で昭和の高度成長期の猥雑な空気が伝わってくるようだ。
展開は早くサクサクと進んで行くのだがいかんせん筋書きが雑で全体に荒唐無稽さが目立つ。
アメ車のおそらくカマロは出るが多くは日産車でこの辺も西部警察に似ている。

こういう路線が実際に西部警察に受け継がれていったのは間違いなかろう。
終盤はカオスになり一体何がテーマで何が伝えたいのかさっぱりわからんようになって半笑いしてしまった。
比較的ネットでの評価が高かったので観る事にしたのだが、個人的にはそれほど面白いとは思わなかった。

やっつけ仕事のような映画に見えた暴走パニック 大激突だった。