
親友であり人生のライバルでもあるリュ・ウンジュンとチョン・サンヨンの人生を描く物語。
小学生時代、ウンジュンは裕福で才能に恵まれたサンヨンと出会い、心の片隅に憧れと嫉妬を抱きながらも、いつの間にかかけがえのない親友になる。
42歳を迎えた時、脚本家となったウンジュンと映画プロデューサーになったサンヨンは再会。

サンヨンは末期ガンを患っており、人生を締めくくる旅にウンジュンを誘う。
その旅で2人はそれまでの人生で共に過ごした思い出を振り返り、いかに互いが大きな存在であったかを実感することとなる。
Netflixシリーズ「ウンジュンとサンヨン」9月12日(金)より世界独占配信

ネットフリックスの韓国ドラマ。
タイトルから内容が全然伺えなかったので何の予備知識なしで観ることになった。

誰でもよくあるような子供時代からの友人のお話だが何処となく日本の朝ドラ風ではある。
このドラマに限った事ではないがこの手の韓国ドラマの子役の演技の達者さには目を見張らせて頂くことが多い。

そう言えばこのドラマのように小学校の頃にモテた奴が居て、あの頃に何人もの女子と代わる代わるキスしたとか聞いて絶望したのを思い出した。
ただ、その小学校の頃モテモテたった奴は高校になると女子からキモがられるような存在になったので世の中わからんもんだ、とガキながら悟ったもんだ(笑)

時代的にポケベルを使っていて、そう言えばこう言うのあったな、となんだか懐かしく思えてしまう。
日本と事情が違うのかも知れないが劇中で学生がセパタクローをやるシーンがあるのだがこんなどマイナースポーツが韓国では一般的なんだろうか。

どちらかと言うと淡々とした内容で大きく盛り上がったり切羽詰まったりはしないのだがそれでもしっかりと見せてくれるのは脚本がかなり上質だという証だろう。
青春群像劇というようなジャンルになると思うが最初危惧した単なるお涙頂戴路線になっていないのも素晴らしい。

劇中、羨ましいくらいのモテ男役のキム・ゴヌという俳優さんは、調べてみたらドラマ・グローリーでイカレ気味のアク役やっていたヒトでその変貌ぶりに、同一人物とわからなかったくらいだ。
それにしてもこの作品は原作があるのか知らないがとてもよく練られた設定と展開でとにかく脚本が素晴らしい。

しかも特に恨みを晴らすでもない、バケモノが出てくる訳でもない、ほぼほぼアクションシーンはなく憎たらしい悪役がいる訳でもない、淡々としたストーリーが16話も続かせる制作陣の技量には脱帽だ。
まさかドロドロの三角関係になったりはせんよね?とちょっと心配していたがそう言う路線ではなさそうなので安心した(笑)

ガラケー全盛の時代背景もあるが何処となくこのドラマの雰囲気が昔流行った「冬のソナタ」に似てるように感じる。
まあ清く正しく美しくみたいな恋愛表現がよりそう思わせてくれるのかも知れないが、ドロドロの愛憎よ良いがこう言うのも悪くない。

このドラマの女性はイジケると何処かへ消えてしまうパターンが何度も繰り返されるのはちょっとアレだ(笑)
ネタバレになるので詳しくは書けないが劇中、トランスジェンダーが登場するがここの立ち位置と言うかその認識がよくわからずにモヤモヤさせて貰った。

全15話で8話までが大学生までの過去編で9話から一気に20年経過して現代編になったがあとここ迄は何とでもなっただろうが後6話尺をどうするのだろうと思っていたら、その間の社会人編になった(笑)
二人ともエンタメナビ業界に就職していて再会をするのだがそれにしてもこの期に及んでも先が全く読めない。

ウンジュン役のキム・ゴウンと言う女優さんはどこかで見た事があると思っていたので調べてみたら映画・破墓/パミョに出ていたヒトだけど役柄が違うとまるで別人だ。
この女優さんの実年齢が30代中頃だから18歳から40代までを演じるなんてかなり大変だろう。

その主人公達の時代の流れに合わせてちゃんと背景や建物、クルマなどをキッチリ再現しているのはさすがはネットフリックスだ。
基本的に泣かせるドラマだとは思うが、それ一辺倒ではなく普通のシーンと笑わせるシーンのバランスが良いのだろう。

昔の冬ソナも1ミリも泣けなかったがドラマとしては面白いと感じたのでそれに通じるような作りになっている。
自分の予想に反してけっこうな三角関係が展開して行くのだが大人の関係のドロドロものではなくあくまでも清く正しいプラトニックのままなのは、やはり昔の冬ソナみたいではある。

終盤はサンヨンがいわゆる悪役に自分からなってゆき、ウンジュンと尽く対立してかなりエグい展開になっていくがラストが最初に提示されているのでどうなるのか目が離せない。
サンヨンはどんどん拗らせて嫌な女になって行くが、その過程が過程だけにちょっと同情できる部分もある。

惚れた腫れたの冬のソナタでは1ミリも泣けなかったのだが惚れ腫れではないこの作品の終盤はさすがに泣けてしまった。
最後は尊厳死の問題提起みたいな内容になりコレには自分も安楽死制度は賛成なので前のめりに観た。

ドラマの最初に結論は出ているのだが、それがわかっていてもこの結末はさすがに辛いもんがある。
ただ人生に於いて友人とは、或いは友情とは何なのかとても考えさせられる作品でもある。

単に趣味が合うとか仲が良いだけではなく、時には対立し時に助け合う、だけど何時も何故か気遣ってくれる存在が理想なのだろうが、現実はそうはいかない。
こう言う友人と言うか親友みたいなのを持っているヒトはおそらく幸せなのだろう。

ラストは迂闊にも泣いてしまったのだが15話5ラストまで飽きさせずに一気に魅せてくれる脚本は凄いと思う。
お涙頂戴ではなくこういう良質なヒューマンドラマで心が洗われた気がしたウンジュンとサンヨンだった。