らをた広島

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ブゴニア

チャン・ジュヌァン監督の『地球を守れ!』をリメイクしたサスペンス。

ある製薬会社のCEOを地球侵略を目指す宇宙人だと信じ込んだ男たちが、彼女を誘拐して地球から手を引くように迫る。

メガホンを取るのは『女王陛下のお気に入り』などのヨルゴス・ランティモス。

ランティモス監督作『哀れなるものたち』などのエマ・ストーン、ドラマシリーズ「ブレイキング・バッド」などのジェシー・プレモンスのほか、エイダン・デルビスらが出演する。

ある製薬会社CEOのミシェル(エマ・ストーン)を地球侵略を目論む宇宙人だと信じる陰謀論者のテディは、彼を慕う従弟のドンと共にミシェルを誘拐して自宅の地下室に監禁する。

テディたちは、ミシェルに対し、彼女の星の皇帝と退去の交渉をするために宇宙船に連れて行けと彼女に迫る。

心理学の学位を持つミシェルは、テディたちを言いくるめながら逃れようとするが、テディの隠された過去が暴かれたことで、事態は思いも寄らない方向へ向かう。

韓国映画のリメイクと言う事だったので観ることにした。

今はどうなのか知らないが、少し前の韓国映画は今頃ハリウッドにリメイクされてしまうくらいにハイレベルだったのだろう。

タイトルの「Bugonia(ブゴニア)」とは、古代ギリシャやローマで信じられていた、「牛の死骸からミツバチが自然発生する」という俗説に由来する言葉。

かつて人々は、死という穢れから豊穣の象徴である蜂が生まれるという、生命の循環を信じていた。

主演はエマ・ストーンでこの女優さんは本当にどんな役でも見事に演じてしまうんだと感心させられる。

この作品でもいきなり本当に髪の毛を剃られてしまって坊主になってしまうのだが、特殊メイクやCGではなく本当にやってる女優魂には閉口する。

もはやあの「ラ・ラ・ランド」で踊っていた女性とはとても思えなくなってしまった。

とにかく冒頭から独特な映像が続くのだがこの作品の世界観はかなり特殊ではある。

『哀れなるものたち』の監督作品で確かあの作品も主演はエマ・ストーンだったから、何となくこの作品もヘンテコリンなのは薄々予想がつく。

オリジナルの韓国映画を知らないのだが、それにしてもこの作品のストーリーはぶっ飛んでいて、どう言う展開をするのか全く読めない。

それに普通の映画と比較すると登場人物が極端に少なくて、ジャンル的にはホラーと言うかスリラーと思えば良いのかも知れない。

その登場人物も変なのばかりでマトモな人は誰もおらず、そういう意味ではクレイジーな内容だ。

陰謀論を信じるヒトはネット上でもよく見かけるがここ迄の思い込みの凄まじいのはまあ極端だとしても一定のリアリティがある。

エマ・ストーンも大概だがこの陰謀論者の俳優さんも頭おかしいヒトにしか見えず、ここ迄徹底してやると見事だ。

この狂人のオンパレードみたいな作品がこの先何処に向かおうとしているのかさっぱりわからんし、そういう意味では非常に興味をソソられる。

ほとんどが一軒の家の中の出来事で構成されているのでなんだか舞台劇を見ていると錯覚させられる。

ただ普通に考えたら気が弱そうな従兄弟を懐柔し利用して逆襲するんだろうな、と漠然と考えていた。

しかしそんな予想の遥か上を行くような展開が待っていてコレにはさすがに驚いた。

陰謀論者が陰謀論で更に騙されて行くのだがコレはまた凄いわ。

オリジナルの韓国映画はどうなのか知らないがこのエンディングは凄まじ過ぎてついていけない(笑)

この監督とエマ・ストーンのコンビである前作『哀れなるものたち』より遥かに面白かったプゴニアだった。