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果てしなきスカーレット

『未来のミライ』などの細田守が監督を務め、復讐(ふくしゅう)のために冒険を繰り広げる中世の王女の声を『星の子』などの芦田愛菜が担当したアニメーション。

父親を殺された王女スカーレットが、復讐(ふくしゅう)を成し遂げなければ虚無となるという運命の中で冒険の旅に出る。

主人公の旅に同行する看護師を『聖地X』などの岡田将生が担うほか、役所広司、市村正親、白石加代子などがボイスキャストに名を連ねる。

制作をスタジオ地図が手掛ける。

王女のスカーレットは父親を殺した相手に復讐(ふくしゅう)しようとして失敗し、死者の国で目を覚ます。

狂気に満ちたその世界では、宿敵に復讐(ふくしゅう)し、見果てぬ場所にたどり着かなければ、虚無となり存在が消えるとされていた。

スカーレットは冒険の旅へと出発する。

主演の芦田愛菜を始め吉田鋼太郎、松重豊、岡田将生、役所広司、市村正親などの豪華な俳優(声優)陣を起用し鳴り物入りで公開された割に大ゴケしたと話題になったアニメ映画。

細田守監督作品と言えば「サマーウォーズ」「時をかける少女」「バケモノの子」など名作が多いがまあ珠には大ゴケ作もあるのだろう。

それでもコレだけのメンバーを集めてどうやったら客がはいらないのか、自分には理解できないが、どれほどの作品なのかある意味興味本位で観ることにした(笑)

まず中世ヨーロッパと言う日本人としては一番馴染みのない世界観にとりあえずは面食らってしまう。

一言で言えばリベンジものなのだが、その理由と言うかキッカケが安易と言うかあまりにも在り来りで、最近の作品とも思えない。

主人公の王女の声を担当した芦田愛菜は流石というか、違和感がないどころではなく驚くほどウマい。

映像も最新のアニメーションらしく目を奪われるくらいに美しく綺麗だ。

王女は何故かわからんが突然にめちゃくちゃ強くなり、日本の看護師の男が現代からタイムスリップしてきてペアになるしアニメだからと言ってもコレだけリアリティがないと観ていてアホらしくなる。

現代の日本から中世ヨーロッパにタイムスリップしたという死ぬかも知れないオオゴトが起こっているのに人生がどうの、とか冷静に綺麗事を話すキャラクターとか浮世離れにも程がある(笑)

ソレとコレ、どうやって1時間52分の上映時間を持たせるのか不安になってしまった。

当然こんな内容だから必然的に眠たくなってしまい、舟を漕ぎ始めてしまった。

このタイムスリップした日本人がいわゆる無抵抗平和主義者で、一体いつの時代のアニメなのかと思うくらいに思想が古い。

サマーウォーズの時の時代の先頭を走るような「新しさ」は微塵も感じさせず、お年寄り監督の自己満アニメのようだ。

半分くらいでスッカリ飽きてしまって残りの1時間を何とか乗り切らなきゃならん(泣)。

途中からミュージカル風になって来て更につまらなさを加速させていくのは、大ゴケ作品に共通する傾向のようだ。

確か、劇場公開されてから本当にあっという間に公開が終わってしまっていたのはまあこの内容を思えば当然だろう。

キャラクターがリアルなのはもしかして、モーションピクチャでも使われているのかも知れんがとにかくカネが掛かった作品だと言うのはよくわかる。

ただ肝心の脚本が単調でコンセプトと世界観が驚くほど古臭い。

今や世界に羽ばたくジャパニメーションだがこの作品に関してはいくら何でも無理だろう。

ベースにリベラリズムがあるのが垣間見えてしまって「愛は地球を救う」みたいな綺麗事の押し付けみたいなストーリーには正直ウンザリだし、何より激しくつまらない。

最後のオチもまあ何というか「なんじゃそりゃ!」のお遊戯会のレベルでアホ臭くてため息と生あくびしか出なかった。

どんな映画監督にも作品の当たり外れがあるがこの細田守監督はおしなべて以前の作品の方が面白かったように思えて残念だ。

実に退屈な2時間だった果てしなきスカーレットだった。