金峰櫻井(櫻井酒造)

[蔵元]　櫻井酒造 [蔵元住所] 鹿児島県南さつま市金峰町池辺 [焼酎の種類] 芋焼酎 [原材料] さつま芋（黄金千貫）・米麹 [麹] 白麹と黒麹焼酎のブレンド [蒸留方法] 常圧蒸留 [アルコール度数] 25度

櫻井酒造は家族経営の小さな蔵のようでラベルも何だか手張りかれたような素朴な造りであることか自分のような素人でもよくわかる。

そのラベルに「厳選した黄金千貫と最良の仕込み水で作り上げたこだわり焼酎の逸品です」と書かれており非常に期待させられる。

この金峰櫻井の最大の特徴は何と言っても白麹と黒麹焼酎の合わせたいわゆる白黒麹のブレンド焼酎ということだ。

しかしあの手この手と色々よく考えるもんだ。

まあ確かにウイスキーなんかも原酒をあれやこれや混ぜるブレンダーなる専門職のヒトがおるくらいだから蒸留酒に於いてブレンドは別に目新しいことはないのだろう。

一般的には黒麹の焼酎がガツンと力強く辛く香ばしさと濃厚さがあるのに対し、白麹は柔らかく甘くふくよかな焼酎になるようだがこの金峰櫻井のようにブレンドしてしまえば一挙両得みたいになるのかも・・・

その割合は公表されていないそうだが白麹8対黒麹2程度と白麹ベースに黒麹を加えるのだろうと思って飲んでみると先に感じるのはやっぱり黒麹の力強い辛さだが後から白麹特有のまろ味で包み込んで最後はすっーと芋の甘い香りが立ち込める。

だけどそんな予備知識がないと白麹か黒麹がと言われたら間違いなく非常にまろやかな黒麹焼酎だとおもうだろう。

それだけ味わいは複雑に組み立てられておりこれなら焼酎独特の飲み飽きてくると言ったこともなくグイグイ酔ってしまう。

日本酒と違って焼酎というのはまだまだいろんなアイディアでいくらでも進化や変化をさせていく余地があるようでこんな試みも選ぶ側からすると面白い。
ちなみにお値段は4合瓶（720ml）で1234円だった。
よく見るとラベルも手張りのうようで小さな蔵が丁寧に造っておられるのを感じることができる。 今は暑いのでロックで飲んでしまったが冬になったら湯割りでもう一度飲んでみたい金峰櫻井だった。