惜しまれつつ閉店したすずめの後に居抜きみたいな感じで開店しためじろ。
駐車場もすずめの時と同じになっているのでなんとなくあのすずめの後継者のような雰囲気もある。
店の前にも以前すずめだった頃の佇まいをワザと消さないようにしているように感じらえる。
まあ普通にホントに後継者ならば肝心要の屋号を引き継ぐはずだがこれが変わっているってことは「後継者のようなもの」と捉えるのが正しいのかもしれない。
店内に入るとまさにすずめの時と全く同じでご丁寧に整理券まで渡される。
壁にはすずめの大将やフタッフと今のこのめじろのスタッフ全員が一緒に写った写真などが飾ってありすずめの後継者は自分だとのプロパガンダは続くのだった。
さて数分またされてからキタヨ！めじろの中華そば600円。
閉店間際のすずめは中華そば700円だったから100円ほど安いことになるのだがルックスは紛れも無くすずめの見紛うばかりだ。
麺はすずめと同じ原田製麺なのかは確かめられなかったが実にそっくりな歯ごたえと食べ心地だ。
コシがあって茹でぐらいも完璧でなるほどこれなら後継者と思ってしまった。
チャーシューはうっすいのがたくさん入れてあって見た目チャーシュー麺のようだ。
すずめはこんな風に薄いチャーシューじゃなかったと思うが味そのものは可もなく不可もなし。
メンマは入らずネギとモヤシのトッピングもほとんど同じに思われる。
けれどスープはやっぱりよく出来たイミテーションと言われても仕方がなかろう。
すずめの魅力はその「ブレ」で当たり外れがはっきりとあってその当たりの時の並外れた破壊力ったら他の追従を許さないほどだがハズレの時はからっきしという三振か本塁打かと言う極端なものだった。
だけど今回のめじろはそのブレの丁度真ん中あたりの「程々」を再現していることになんていうか臭いボールをカットして四球選びと言った、あざとさみたいなものを感じてしまう。
もっと言えば今やどこでもあるような普通のオールドスタイル広島ラーメンだ。
自分はラーメン屋のホスピタリティには大甘な方だが大将を初めスタッフの接客に気持ちよさが伝わってこないのもマイナス要因だ。
もしかしたら自分の色メガネかもしれないが残念ながら最初から最後まで「他人のふんどしで相撲を取る」感に満ち満ちたようなめじろだった。
