明るい農村 黄金全量(霧島町蒸溜所)
いつもの酒屋でふと目にしたこのポップ広告。
秋になると季節限定焼酎なるものが発売されるがこれもそのひとつらしく
「通常、芋焼酎は、米麹を使用するところこの「黄金全量 明るい農村」は原料芋、麹ともに黄金千貫(こがねせんがん)を使ったこだわりの逸品。食べて美味、焼酎にしてもおいしいと人気のさつまいも「黄金千貫」は「黄金を千貫積んでも値打ちがある芋」という意味から名付けられました。芋本来の香りと味を存分に楽しめる限定焼酎60本のみの入荷です。お早めに!」
原材料:さつまいも(黄金千貫)
麹: 芋麹(黄金千貫)黒麹
仕込み:かめ壺
仕込水:霧島山系天然水
アルコール分: 25度
和紙ではなくビニールに包まれている。
しかし明るい農村とはなんとも人を喰ったようなネーミングではあるわな。
自分のような年代には昔NHKでやってた番組のタイトルをすぐに連想してしまう。
「「明るい農村」が、平成25年2月の鹿児島県本格焼酎鑑評会にて総裁賞代表受賞。
この受賞を記念し、4年古酒 黄金芋100%の芋焼酎「黄金芋全量 明るい農村」が限定販売。黄金芋を小さくカットした「コガネイモダイス」を蒸し、麹菌をつけ「黄金芋麹」とし、さらにコガネイモを加えて製造。さらに4年もの時間をかけ、熟成させました!」
とのことなので最大の特徴は麹にも芋を使ったいわゆる芋麹による全芋焼酎を4年寝かせたモノと考えれば良いようだ。
しかもその芋は全て黄金千貫で造られているスペシャル。
だから黄金全量という名前になったようだ。
ラベルにも誇らしげに「黄金全量」と書いてあるがシワになったように貼られておりこのあたり、手作り感がハンパないようだ。
「 創業は明治44年。日本で最初の国立公園に指定された霧島のふもと、この大自然に囲まれた中に小さな蔵があります。鹿児島県霧島町、いずれ合併でなくなるこの地名を残したいと言う願いから、霧島町蒸留所という社名に変更しました。霧島町は、人口5,000人の小さな農村。蔵の能力は年間800石ほど。鹿児島でも、もっとも小さな蔵の一つです。」
値段は一升瓶で税込み3189円でこの手の限定焼酎にしては安い部類にはいると思う。
さてそんな明るい農村 黄金全量だが味の方はさすがは4年古酒だけあって角がまったく感じられないマイルドなものながらさすがは全芋焼酎だけあって芋芋しさは健在だ。
芋麹とはいいながら基本的には黒麹で醸されているようだがその黒麹らしさって言うかラフさはまるで感じられず自分はずっと白麹なのかと思っていたくらいだ。
辛味も苦味も控えめでとにかく円やかながらさつまいもはしっかり自分を主張すると言ったプレミアム焼酎の資格は有り余る程ではあるがよく旨い焼酎に使われる「フルーティーさ」はまるでなくそういう意味では初心者向けって程ヤワな焼酎でもないと思う。
芋臭くまではないが、かと言って芋の存在はハッキリとした多種多様な芋焼酎を呑んだヒトにこそ味わって欲しい一本ではあると思う。