監督・俳優養成の専門学校「ENBUゼミナール」のシネマプロジェクト第7弾となる異色ゾンビムービー。
オムニバス『4/猫 -ねこぶんのよん-』の一作を担当した上田慎一郎が監督と脚本と編集を務めた。
ゾンビ映画を撮っていたクルーが本物のゾンビに襲われる様子を、およそ37分に及ぶワンカットのサバイバルシーンを盛り込んで活写する。
出演者は、オーディションで選ばれた無名の俳優たち。
人里離れた山の中で、自主映画の撮影クルーがゾンビ映画の撮影を行っている。
その時、彼らは本物のゾンビの襲撃を受け、大興奮した監督がカメラを回し続ける一方、撮影クルーは次々とゾンビ化していき……。
低予算ながら非常に評判を取り大きな興行成績を叩き出したホラー映画。
話題になっただけあってなかなかの力作だ。
予算がないから特殊な加工画面が使えないのでどうしてもマンパワーに頼らざるを得ない。
全員見たことないマイナーな役者さんばかりが頑張って作品を成立させている。
どことなく高校の演劇部が撮ったような雰囲気を漂わせながらもちゃんと大人の鑑賞に耐えるだけのクオリティを持ってるのは話題になっただけのことはある。
どこまでが現実でどこまでが映画なのかわからんようになるような斬新な構成に頭がクラクラした。
ここまでの前半にぶっ飛んだ結果をぶち上げて後半はそこに至るまでの杓子定規な現実を切々と語っていくというメリハリは凄いセンスだとかんじた。
確かにここまで思い切った斬新な映画作りって見たことなかった。
お金がなくてもアイデア次第ではここまで面白い映画作れるって見本のような作品。