らをた広島

食べ歩きブログ

エマーソン・レイク&パーマー/タルカス


タルカス(Tarkus)は、1971年5月(アメリカでは6月)に発表されたエマーソン・レイク&パーマーのセカンド・アルバム。
自分が中学生の頃は実に多様なプログレッシブロックバンドが群雄割拠の時代だった。
ピンクフロイドは別格としてもキングクリムゾンの派生バンドともいうべきエマーソン・レイク&パーマー通称EL&Pも特異なポジションを得ていた。
キースエマーソン、グレックレイク、カールパーマーというメンバーの名前をそのまま繋いだだけのバンド名からわかるようにキーボード、ベース、ドラムスといった3人からなる最小限のバンド構成がその最大の特徴と言える。
ヴォーカルはキングクリムゾンでもそうであったようにグレックレイクが担当するのだがこのバンドは事実上キーボードって言うか縦横無尽にシンセサイザーを駆使するキースエマーソンのワンマンバンドだ。
日本の富田勲や喜多朗、YMOなどのアーティストのずっと前にしかもその手本としてシンセサイザーの可能性を追求したキースエマーソン。
ムソルグスキー作曲のライヴアルバム「展覧会の絵」でもいかんなくシンセの威力を発揮しているがやはり完全オリジナルのタルカスの方がより印象深い。
シンセだけでなくおそらく当時出たばかりのデジタルディレイマシンによるサウンドエフェクトにもキースエマーソンの先進性が見受けられる。
自分はずっと前からタルカスってこのアルバムのジャケットに描かれている戦車みたいなアルマジロ?のことかと思っていたらなんとキースエマーソンが思い付きで適当に名付けした造語だそうな(笑)
今となってはあのアルマジロ戦車こそがタルカスと考えて良いのだろう。
今年のNHK大河ドラマ平清盛」の劇中挿入歌としてこのタルカスが使われており残念ながらこのオリジナルではないにしろ平安末期時代劇とのマッチングの良さには正直驚いた。
このタルカスはレコードのA面がひとつの壮大な組曲になっており時間にして20分くらいあるのだが構成がしっかりしとおり最後まで息をもつかせない。
名盤とはこういうのを指すのだろうなと納得させられる。