
時は明治11(1878)年。2年前には廃刀令が施行された。不平士族たちが各地で反乱を起こし、1年前には西郷隆盛による西南戦争が勃発するも、近代的装備の政府軍が勝利。
武士の時代は完全に終わりを告げている。
誇りも金も失い、おまけにコレラが世に蔓延している。
そんな時、全国に怪文書が出回る。
「武技に優れた者に金十万円を与える」。
当時十万円は十世代先まで遊んで暮らせる大金だ。
怪文書におびき寄せられ、京都・天龍寺に292人の猛者が集結する。
彼らを待ち受けていたのは、京都から東京まで、東海道七つの関所を通過しながら、首に下げられた木札を奪い合う「蠱毒(こどく)」という命懸けのデスゲームだった…。
注目すべきは、岡田がアクションプランナーも務めて構築した殺陣の数々だけではない。
愁二郎が背負う過去の因縁とは? 蠱毒の黒幕は誰だ? 蠱毒を捜査し陰謀を暴こうと内務卿・大久保利通や警視局トップの川路利良らも動く。
幾つもの対立線が絡まり、緊張と鼓動が高まっていく。

▼Netflixシリーズ「イクサガミ」2025年11月13日からNETFLIX独占配信中
・出演:岡田准一 藤﨑ゆみあ 清原果耶 東出昌大 染谷将太 早乙女太一 遠藤雄弥 岡崎体育 吉岡里帆 二宮和也 玉木宏 伊藤英明
・監督・脚本:藤井道人

ネットフリックスの全6話の最新時代劇ドラマ。
衣装や扮装、セットにいちいち手間とカネがかかる時代劇は今や映画かこうしたサブスクドラマでしか成立しなくなったようだ。

原作はマンガで時代劇バトルロイヤルの言った内容のようだ。
目的はカネなのでストーリー的にはイカゲーム同様、至極単純でわかりやくミドコロはネットフリックスらしく膨大な予算をかけた激しいアクションだろう。

冒頭からこれ迄のNHK大河ドラマがショボい学芸会に思える程の圧倒的な映像に、嫌でも期待が膨らんでしまう。
同様に大作映画並のキャスティングにも驚かされて一体どれくらいの予算がかけられているのか想像もつかないが、コレならハリウッドドラマを見慣れていても違和感はほとんどないだろう。

実際、カネを命を賭けたゲームで取りに行くという意味では何となくイカゲームの構図とよく似ている。
途中、北斗の拳みたいな展開もあって何処となく色んな名作の寄せ集め感は否定できない。

清原果耶がヒロインだとばかり思っていたがもっと若い藤﨑ゆみあと言う少女がどうやらそうのようだ。
この娘がどうやら准主役みたいでこのドラマの鍵になる事はさすがに自分でもよくわかる。

藤﨑ゆみあというのは若くてキレイと言うだけではなく広島出身というのも親近感がある。
第一話から阿鼻叫喚の展開にイカゲームを連想させながらではあるが、この先がとっても楽しみになってしまう(笑)

この作品の見どころはなんと言っても迫力ある殺陣だと思うがディズニー+で当たった「SHOGUN」みたいにもっともっとリアルにグロく描いて欲しかった気もする。
それでも主演の岡田准一はかなり頑張っていて、元はジャニタレだとしてもいかにも良い役者になったもんだと思える。

冒頭から主役級の役者が気前よくバンバン死んでしまうのもこの作品の特徴でそれだけ大勢のキャストが出ているのに驚かされる。
中でも清原果耶は大人しいお嬢様のイメージがあるがこの中では男顔負けの腕利きとして描かれて新境地の開拓となっている。

実際殴る蹴るのかなり激しいアクションを演じていてまさかのその変貌ぶりにビビってしまった。
岡田准一は吉岡里帆が嫁さんで、清原果耶と藤﨑ゆみあと三人一緒旅とか色事は全く無いとは言え正直羨ましすぎる(笑)

東出昌大もまあ素行は色々あったが映画「ウィニー」で見せた演技派な所はもっと評価されても良いと思う。
昔「海猿」で一世を風靡した伊藤英明が今回はいわゆる悪役で出てるが鍛え上げられたその体とむさ苦しい風貌で説得力がある。

一話1時間に満たない上映時間で実質40分程度で全6話だからサクサクと進行してくれるのも相まってとにかくあっという間に見てしまう印象が強い。
このゲームの謎の主催者、その思惑、そしてビッグな管理側の非情さなどイカゲームとよく似ていて、こうなるとイカゲーム同様主役に近い参加者の中に主催者がいるとかあったら笑う。

日本の時代劇だけあって義理人情がたっぷりあってそう言う意味では韓国産のイカゲームよりも物語に入り込みやすいのは確かだ。
このゲームをやって武士を皆殺しにする理由がちょっと弱いような気がしないでもないがまあ細かい事はあまり気にしないでこの激しいチャンバラを楽しむ作品だ。

逆に言えばコレからはこのレベルのチャンバラじゃないと話しにならないとも言えて作る方も大変だろうが、その分CG技術が進んでいるので大丈夫だろう。
この作品でもチャンバラ中の日本刀の柄以外はCGだと思われる。

それにしてもこのイカゲームに似た作品は正直面白過ぎてこの世界観にどっぷりとハマってしまって途中から見終わる時のロスが怖くて観たいが観たくないというアンビバレンツに陥ってしまったくらいだ(笑)
この手の男臭い内容だとどうしても女性の出演者が居ない事が多いのだがこのドラマだと若い女優さんが常に2人出ているのがオッサンにとっては激しく目の保養になる。

物語全貌がわかってきてもその設定に奥行きはあまりなく簡単なのは悪くはないが、できる事ならもう少しヒネリが欲しかった。
最初は誰が演じているのかわからなかった阿部寛の幻刀斎だが、この名前に思わず「水曜どうでしょう」食器作りを思い出してしまって笑ってしまった。

その阿部寛、こんな気色悪い悪役は久しぶりだろうがやはりその存在感が凄い。
最終回はそれこそケレン味の無い激しいチャンバラが繰り広げられて変な言い方だが、現代の時代劇かくあるべしと確信する。

ラストはコレで時間内に全部終わるのかな?と疑問に思い始めたのだが、案の定ストーリーの途中で終わってしまって愕然とした。
そうならそうと最初に予告して欲しいものだがまあコレもネットフリックスの商売の方法なのだろう。
どちらにしてもこの先、このイクサガミの続編が楽しみになって仕方がなくなったのだった。