らをた広島

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コージーパウエル オーバー・ザ・トップ

Over The Top
1979年発表の作品。
丁度コージーがレインボーに所属していた頃で「バビロンの城門」発表後のタイミングで発売されたロックドラマーのソロアルバムという異色さに珍しさもあった。
ただコージー・パウエルと言えば、まずジェフ・ベック・グループに加入し一躍脚光を浴びると今度はディープパープルを脱退したリッチーブラックモアズ・レインボーに加入、それ以降もマイケル・シェンカー・グループ、ホワイトスネイク、ブラックサバスと数々の有名バンドに在籍した渡り鳥ドラマーだ。
Over The Top (Booklet Outer)
当時中学生でレインボーにハマっていた自分は確か友人からこのアルバムを借りたように記憶しているがその内容には「ドラマーのソロアルバム」というのがどんなもんかくらいの大して期待せずに聴いたのだが正直ぶっ飛んだ。
ドン・エイリー、ジャック・ブルース、バーニー・マースデン、マックス・ミドルトン、クレム・クレムソンと当時としてかなり豪華なメンバーが固定ではなくオムニバス形式で集まっているがやっぱり極め付きは2曲め「キラー」のゲイリー・ムーアでそのギターソロは間違いなく彼の傑作プレイのひとつだろう。
恥ずかしながら自分はこの曲でゲイリー・ムーアを初めて知ったのだが実際当時この「キラー」のギターコピーしていたが正確に真似するのが非常に難しく苦労したのを覚えている。
Over The Top (Booklet Inner)
久しぶりにこのアルバムをじっくり聞いたが懐かしいというより37年の時を経た現代でもじゅうぶん通用するポテンシャルはさすがだ。
内容も当時流行っていたテクノポップみたいなのからブルース、ジャズ、果てはクラシック風(ドラムソロもある)のまでバリエーションも相当に広くて最後までまったく飽きさせないのは「脅威」としか言い表す言葉が見つからない。
いちドラマーのソロアルバムというよりもコージー・パウエルがその人脈を生かしてガチにジェフ・ベックとタメを張れるハイレベルな傑作ハードロックインストゥルメンタルアルバムってのがその実態だ。
ドラマーとしてのテクニック云々は自分にはよくわからんが音だけ聴いてもコージーパウエルのドラムだとハッキリわかると言う意味では他の追随を許さないのはやっぱり天才と言う評価されるのだろう。
これを聴きながら今は亡き天才ドラマーコージーパウエルの冥福を祈るのみである。