おもちゃ会社の研究者ジェマ(アリソン・ウィリアムズ)は、子供にとって最高の友達で、親にとって最大の協力者となるためにプログラムされたAI人形「M3GAN(ミーガン)」の開発に打ち込んでいた。
あるとき彼女は交通事故で両親を亡くした、めいのケイディ(ヴァイオレット・マッグロウ)を引き取ることになり、ケイディのためにミーガンの力を借りることにする。
しかし、その決断がとんでもない恐怖を呼び起こす。
子供の良き友達となるように開発されたAI人形「M3GAN(ミーガン)」の愛情が暴走するスリラー。
『インシディアス』シリーズなどのジェームズ・ワンとジェイソン・ブラムが製作陣に名を連ね、ジェラード・ジョンストーンが監督、ワン監督作『マリグナント 狂暴な悪夢』などのアケラ・クーパーが脚本を担当。
『ゲット・アウト』などのアリソン・ウィリアムズ、『ブラック・ウィドウ』などのヴァイオレット・マッグロウのほか、ロニー・チェン、ジェン・バン・エップス、ブライアン・ジョーダン・アルバレスらが出演する。
アメリカで予想外のヒット作になっているらしい本作、期待して観た。
子供の恐怖物って言ったら洋画ならチャイルド・プレイシリーズ、邦画なら呪怨シリーズがあるがこのミーガンはAIサイボーグなのがこれまでの作品と違う所だ。
勿論、サイボーグ・ミーガンはホンモノではなく少女が演じているのだがコレがまた相当に演技が上手くてビビらされる。
サイボーグを造るなんて以前は鉄腕アトムの世界だったが現代だとトンチンカンな絵空事ではなくあり得なくはないのが凄いと言うか恐ろしい。
さしずめガキのターミネーターみたいな存在なのだが特殊メイクがCGがわからん効果で本当にサイボーグにしか見えない。
ストーリーはこのガキサイボーグが最初は子供の相手をしてくれて良き友人になるが次第にかしこくなり過ぎて暴走すると言うまあありきたりなのだが、このガキターミネーターがあまりによく出来ていてリアリティが凄い。
展開もテンポ良くトントンと進んで行くのでどんどん作品の世界観に引きごまれてしまう。
もっとドロドロと恐ろしいホラーなのかと思ったらちょっと違っていたが、霊魂だお化けだと空虚な空想の世界のお話しで済むけど、現在のAIが進化したらこんなサイボーグは本当にできてしまうんじゃないかと思えるのがこの作品のミソだろう。
リアルなミーガンに目を奪われがちだが映画のテーマは家族の絆でコンセプトな良い所を突いている。
実際、ホラーとしてそんなに恐ろしくはないがその分、想像の上を行くめくるめく展開に思わず声が出てしまった。
後半はハリウッド映画らしくミーガンが大暴走して弾けるのだが背筋が凍るような恐怖ではなくワクワクドキドキのスリリングな展開にすっかり魅入られてしまった。
こりゃ確かにアメリカで評判になる筈で正直相当に面白かったし是非とも続編を作って欲しいと切に願うM3GAN/ミーガンだった。
最終的に何故かミーガンが愛おしく思えてしまうのが不思議で我慢出来ずに2回観てしまったくらいに非常にオススメな1本。