バカンスで大騒ぎする若者たちが恐怖に陥れられる定番の展開を、あえて覆すことに挑戦した異色のスリラー。
出演は、『ハプニング』のクリステン・コノリーや『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワース、『扉をたたく人』のリチャード・ジェンキンスなど。
『クローバーフィールド/HAKAISHA』の脚本を担当したドリュー・ゴダードが本作で監督デビューし、共同脚本に『アベンジャーズ』のジョス・ウェドン監督が名を連ねる。
ホラーの王道から一転、モニタールームの存在が明かされて以後の怒どうの展開に目がくぎ付けになる。
森の別荘へとやって来たデイナ(クリステン・コノリー)やカート(クリス・ヘムズワース)ら大学生の男女5人。
彼らが身の毛もよだつような内容のつづられた古いノートを地下室で発見し、呪文を唱えてしまったことから、何者かが目を覚ましてしまう。
一方、彼らの知らないところではその一部始終が監視され、コントロールされていたのだった。
そして、何も知らない彼らに魔の手が忍び寄り……。
この映画が面白いと強く勧められたので観た。
2013年公開だからちょうど10年前の作品という事になる。
カテゴリー的にはホラーらしいが一筋縄ではいかない実験的ヒネリがあるらしい。
1時間35分という短い上映時間も嬉しい。
始まって暫くはどことなくあの名作「死霊のはらわた」みたいなホラーでは王道のような展開だがところどころに不思議な仕込みというか伏線があって期待させてくれる。
若者たちが人里離れた山荘にバカンスしてお化けがでるのは予想できるがそれをずっと他の誰かが監視してるなんて発想的になアメリカのドラマ「LOST」のようだ。
激中で日本人が休暇を取らないことを揶揄されているがアメリカ人から見ればそんなふうに見えるのかも知らないが10年前はまだしも今はそんな事はないように思う。
ちょっと見たことがないレアな内容にこの作品はホラーなのかコメディなのかわからなくなってくる。
ドッキリみたいなのに実際に何人か死んでしまうのでどういう仕掛けなのかさっぱり予想できない。
そういう意味では脚本の面白さみたいなのはあるがこの広げた風呂敷をどうやって着陸させるのか興味津々だ(笑)
ただキャストがデカいナイフで刺されたり背中に大怪我食らっているのに普通にしているのは幾らフィクションとはいえさすがに違和感がある。
終盤にかけて謎がだんだんわかってくるが単なるホラーではなく謎解きミステリーの要素もあってとにかく客を飽きさせない。
ただ最後のオチというかラストはかなり雑でホラーというより怪獣モノになったしまったのは苦笑いするしかなかった。
それでも最後に少しだけ登場するシガニー・ウィーバーはさすがの存在感はあるがそれだけで丸め込むのは無理がある。
無理が通れば道理が引っ込む的な店じまいは正直ツメの甘さみたいなのをを感じずにはいられなかったがそれでも革新的なシナリオをよく考えついたもんだと感心したキャビンだった。