人類とAIの戦いが勃発した近未来を舞台に描くSFアクション。
危険なミッションに挑んだ退役軍人が、潜入先でヒューマノイドの少女と出会う。
監督などを務めるのは『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などのギャレス・エドワーズ。
『TENET テネット』などのジョン・デヴィッド・ワシントン、『怒り』などの渡辺謙、ジェンマ・チャン、アリソン・ジャネイらがキャストに名を連ねる。
AIがロサンゼルスで核爆発を引き起こした、今から50年後の未来。
人類とAIの戦いが10年にわたって続く中、高度なAI兵器を生み出した創世者「クリエイター」の暗殺ミッション遂行のため、退役軍人のジョシュア(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が敵地へ潜入する。
彼がクリエイターの居場所を突き止めると、そこには少女の姿をしたヒューマノイド(マデリン・ユナ・ヴォイルズ)がいた。
渡辺謙出演の話題作、楽しみにしていた。
人間対AIの未来の闘いと言うとどうしてもターミネーターを連想してしまうが今となっては夢物語でもないのかも知れない。
映画が始まって早々に目当ての渡辺謙は出てくるのだが強化人間か擬態化してるのかわからないが後頭部がないとんでもないルックスに唖然とした。
ストーリーと言うか世界観が独特なので最初はそれを理解するのに必死で見入ってしまった(笑)
なんせターミネーターと生身の人間の戦争なのかと勝手に想像してしたがこの作品は全然違う。
舞台はタイなのかと思っていたらそこここに日本語が書いてあったり、日本のアニメが登場したりともしかしてここは未来の日本なのかな??
「ザ・チャイルド」というチャプターでクルマで脱出した時にディープパープルの「チャイルドインタイム」がかかっていたのはニヤリとさせられる。
ヒューマノイドの子役がこの作品のキーパーソンなのだが東洋系と思われるとても可愛らしい少女を起用している。
田舎は別だが猥雑な都会の表現はあの名作、ブレードランナーに近くハリウッド映画の未来観はこんなイメージがあるのだろう。
ターミネーターのように善の人間対悪のロボットという構図ではなくからに複雑な関係なので必死で観ていないと何が何だかわからなくなる。
実際、途中まで誰が正義で誰が敵なのか理解できなかった。
ハリウッド作品なのに渡辺謙は日本語のままのセリフが多くこんな特殊な設定は初めて見た。
途中でだんだんと作品の全体像が見えてきてよくコレだけの面白い世界観を考えたものだと感心してしまった。
そしてザ・クリエイター/創造者というタイトルの意味も次第にわかってくる。
AIが世界を支配して人類を滅亡させるというある種お決まりのストーリーではなく全く異なるアプローチで作品を成立されているのは凄いと思うが、内容が難解なためこの手の映画に慣れていないヒトにはちんぷんかんぷんって事もあり得る。
そういう意味ではかなりマニアックな作品と言えるだろうが刺さる人には深く刺さる内容だと思う。
個人的にはハリウッドが脱中国して日本に寄って来てるというのもあってかなり面白かったザ・クリエイター/創造者だった。