らをた広島

食べ歩きブログ

カワサキVersys1000 インプレ


カワサキショップキティでのVersys1000試乗会に行ってきた。
自分も実際に運転してみたのでその印象をば・・・

キティの社長が店内からVersys1000をひっぱりだしてくれる。
自分も少し押し引きしてみたがけっこう軽い。
っていうか1400GTRより重いバイクの方が少ない(笑)

ヒラリと跨がると正直足つき性はやっぱりかなりキツイ。
ただハンドル幅がかなりあるのと車体が軽いのでなんとかなりそうではある。

身長170程度で自他共に認める短足の持ち主マモラさんもこんな感じ。
つま先っていうか足の親指だけ接地している。
これは多分バリバリの新車故サスペンションにアタリがついていないってのも要因としてあるとは思うが平均的体格の日本人には基本的に足つき性はキツイと考えた方が良い。

それと引き替えにシートのできは素晴らしい。
ライダー側はそんなに柔らかくは感じないのだが充分に肉厚でコシがあるのにソフトで路面の振動をほとんど伝えて来ない。
パセンジャーシートは一気に柔らかくなり快適この上ない。

収納しにくく逆に出しにくいサイドスタンドを跳ね上げてスタートする。
一旦走り出してしまえばフラットなポジションに高い視点のお陰でとっても視認性が良い。
デザイン優先みたいなバックミラーもよく見える。
オフロードバイクに乗っているようなスリム感覚ですり抜けも楽勝だ。
それにしてもZ1000とは全く異なる味付けの走りをする。

とっても1000ccとは思えない太い低速トルクとワイドなローとセカンドでその大柄な車体から想像できないくらい軽快にダッシュする。
自動車専用道に入ってみたが6速ホールドでも実用上は全く問題ない加速を持つ。
当然シフトダウンしてムチをいれると免許が心配になるような速度域まで一気に加速する。
ただ10000回転あたりからややトルクが抜けて惰性で回ってるような感じになるので典型的な中低速型のエンジンにチューニングしてあるようだ。

ブレーキもカワサキのスポーツバイクらしくかっちり効いてまったく怖くない。
試乗ではカウルの位置を一番上にして風防性を高めていたのだがヘンな風の巻き込みもなく想像以上に快適だった。
渋滞した市街地も走ってみたのだが当然足つき性は厳しい。
止まる場所を考えないと「おっとっと」状態になりかねない。
だけどアイドリングだけでもじゅうぶんに使える低速トルクもりもりのエンジンのお陰でのろのろと走るのは苦にならない。
蒲鉾状の踏切を通るときにわざとアクセルをワイドに開けてみたがソフトな足にトラクションコントロールの組み合わせで何事もないようにキチンと制御したのは感心した。
確かにこれだけしっかり低速トルクを出してあるとトラクションコントロールは必要かもしれない。

かなりラフで暴れ馬的な味付けのZ1000とフレームやエンジンといった基本を同じにするバイクとはとても思えないVersys1000。
このバイクは振動をことごとく消し去る努力をしているようでエンジンをぶんまわしてもそのジェントルさを失うことがない。
これがロングツーリングには強い味方になるだろう。
ただここまでツーリングバイクに徹するのならシャフトドライブにするべきだしオフ車のようなスタイルを纏うのなら風防性も考慮してハンドガードがあって欲しい。
ここらあたりを徐々にカイゼンしてもらったらもっと魅力的なツアラーになることだろう。