仙台での移動にタイムズレンタカーを使った。
当初予定はなかったのだがやむを得ず当日予約で探したらトヨタレンタカーのマークXかこのマツダ NDロードスター(6AT)しか残っていなかった。
おそらくSパッケージという一番下のグレードだと思われるがそれでもじゅうぶんに高級感がある。
主に高速道路を560kmくらい走り、その半分と市街地を自分が、残りの高速を娘が運転した。
慣れないアイドリングストップを使いながら市街地を走る感覚は自分のRX-8に非常に近く運転にそれほど違和感がなかった。
ただRX-8の4ATからこの6ATは大幅に性能アップしているようで頻繁にシフトを繰り返してくれるのは有り難い。
だが最近はこのクラスでもオートマチックの多段化が進んでおり今も昔も変わらずマツダの弱点はトランスミッションだと思われる。
まだ初心者に毛が生えたような娘にとってこんなドライビングポジションが低くおまけに屋根がなくなるようなクルマは初めてだったようで最初はその過敏なハンドリングに翻弄され車線変更も急激で走行ラインも蛇行しがちだったが次第に慣れていったようだ。
ただ彼女のような小柄な女性にはシート位置が低すぎる(シートを持ち上げることがデキない)ようで顎を上げたようにしないと前方視界がじゅうぶんに取れないようで最後には首が痛いと話していた。
東北自動車道の制限速度120km/h区間は上りも下りも娘が運転したが助手席からでも不安はなくボディがしっかりしているのはよくわかる。
ネット上で言われているように攻めるにはサスペンションセッティングが柔らかすぎるといったネガは自分くらいの腕では全く関係なくむしろ乗り心地が良くて安心できた。
オープン時は大昔に乗ったNAロードスターと比較にならんほど風の巻き込みは改善されていてこれには正直舌を巻いたがその反面、幌を閉じた時にやや後ろの方から常に聞こえてくる不快な風切り音がちょっと気になった。
それとこれは自分のRX-8との比較になるので申し訳ないが1500ccエンジンのパワーと言うかトルクがもう少し欲しいというのが正直な感想だ。
ライトウェイトスポーツという初心に帰ってこういうパッケージになるのはよくわかるのだが特に高速道路ではそう感じてしまう。
このエンジンはレスポンスも音もオープンということもあって非常に高揚感を煽るように素晴らしいのだが音ほどクルマが前に進まない。
その反面、燃費は驚くほど良くてほぼ高速だったがハイオクで25km/LはRX-8の倍位以上だ。
それとこれもよく言われている事ではあるがこのクルマ、本当に物を置く場所がない(カップホルダーはある)。
この日は娘と二人乗車だから荷物は全部座席から離れたトランクということになるのだが乗り降りするたびにトランクを開けてあれこれやってまたトランクに入れて閉めて走るといった作業はやっぱり煩わしい。
それにこのトランクとの間に幌を収めるスペースがあるせいでトランクスルーもできない。
クルマを返却する時なんざ娘はモノに埋もれてちょっと可愛そうだった(笑)
ただ今や貴重な小型FRのスポーツカーとして独自の道を歩み続けるロードスターならではの面白さっていうのはなんとなく理解できたのでこのクルマに乗ってみて良かったと思った。